2018年7月3日火曜日

二酸化炭素に関わる屋上緑化の環境改善と環境負荷

 この度、学生の頃から取り組んできた研究が、論文として掲載されました!本日は、その内容をご紹介します!
オープンアクセスという誰でもダウンロードが可能な論文です!
ご興味がある方は、下記URLへ!
http://www.mdpi.com/2071-1050/10/7/2256


 私の研究対象である屋上緑化は、「環境に良い技術」として、世界中で施工が行われています。日本においても、条例の制定によって、平成26年時点の屋上緑化面積は、平成12年に比べ36倍に増加しています。
 しかし、屋上緑化は、環境改善効果に関する多くのデータが蓄積している反面、環境負荷についての研究報告は少ないのが現状です。特に、屋上緑化には、軽量土壌やプラスティック製品などの工業製品が利用されており、これらの製品を製造する際に、環境負荷が発生すると考えられます。
 そこで、本研究ではCO2を指標として、屋上緑化がもたらす環境改善と環境負荷を定量化し、その関係を明らかにしました。



 その結果、屋上緑化は製品の製造時にCO2を排出するため、施工した時点では環境にマイナスの影響を及ぼしますが、施工後はCO2の固定効果と空調負荷の低減効果によってCO2を減少させ、10CO2削減量がCO2排出量を上回ることが明らかになりました。
 また、屋上緑化の一般的な製品寿命は4050年とされています。以上のことから、屋上緑化は製品の寿命内にCO2削減に貢献することが示されました。


 「緑化は環境によいもの」と多くの人が信じていますが、実は十分に評価されていないこともあります。また、本研究でも、全ての屋上緑化や全ての領域を網羅したとは言えませんが、この研究成果が、より良い緑地造成のための一つの指針として、貢献することを願っています。


黒沼







~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

0 件のコメント:

コメントを投稿