夏至は過ぎましたが、18時を過ぎてもまだ明るい日が続きます。
そんな暮れゆく太陽をバックに、天を突かんとそびえたつデコボコのタワーが。
こちらはビロウドモウズイカ Verbascum thapsus という2年生草本です。
強烈なインパクトのある2メートル近くまで生長する花茎を見たことがない方もいらっしゃるかもしれませんが、日本でも道路脇や牧草地で見ることができます。
2年生草本という特性から、発芽した1年目は地際付近でロゼット状に葉を広げ、冬を乗り越えます。
そして2年目の春に伸び出したがっちりとした太い花茎は、先日の台風による強風にもまるで負けずにらせん状についた花を支えます。
ビロウドモウズイカは先駆植物、パイオニア植物と呼ばれる植物で、他の植物がまだ生えていないような土地にいち早く侵入して、分布を広げる性質を持っています。
反対に林床などの環境では他の植物との競争に負けてしまうため、一般的な植物からすると、より厳しい乾燥した環境を好むようです。
毛深い葉も、乾燥を防ぐ目的でしょうか。
この葉から作るハーブティーや抽出液には、呼吸器系の疾患の治療に古くから利用され、また花から採れる精油は打ち身、関節痛、痔などにも用いることができます。
ただこの毛深さから、葉の抽出液に関しては濾過が必要です。
特徴的な姿形から、この植物には様々な名前がつけられているようです。
この植物を見たときに自分が感じた印象と照らし合わせて、気に入った名称を探してみるのも面白いかもしれませんね。
(安藤匡哉)
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