例年より春の訪れが早いようです。センターではツバメの姿を見かけるようになりました。ウグイスの「ホケキョ」もかなり上手になってきました。
さて、2月のブログで寒い中でのクチナシの挿し木をご紹介しましたが、その後の生育はどうなったかお伝えします。2月のブログは以下をご参照下さい。http://naeseisan2.blogspot.jp/2015/02/blog-post_27.html
クチナシの挿し木の適期は、一般に梅雨の時期とされていますが、やや寒い時期に挿す休眠枝挿しも有効です。枝先を5㎝ほどに鋭利な刃物で切り、葉を2枚着け、大きな葉は半分に鋏で切り蒸散を抑えます。発根促進剤を枝の切り口に着けて挿します。室温をおよそ25℃に保ち、湿度を高めに保持すれば、ほぼすべての挿し穂が発根します。失敗の少ない挿し方と言えます。
挿し木の様子
上の画像のように、その中でも葉が黄色くなっている挿し穂が見られますが、これは花芽がついた枝です。
蕾の着いた挿し穂
穂は挿し木後、発根・生長するために葉で光合成を行ないながら、光合成産物を芽や根の生長にまわします。しかし、花芽があるとさらに多くの養分が必要となってしまうため、最後は自らの葉の養分をその生長にまわし、新葉が展開してくると自身の古い葉も黄変して脱落させてしまいます。つぼみの着いた枝は、その分葉や根の生長は遅くなってしまいます。
挿し木後の生育の違い
上の画像の左の挿し穂は蕾が着いているため、新葉の生長も遅れています。それに比べると右の挿し穂はすでに大きな葉が2枚も展開しています。
ほぼ100%発根したクチナシ
梅雨時期に中途半端に生長した未熟な枝を挿すよりは、春先に充実した休眠枝を挿した方が発根率が高くなることがあります。この挿し木の方法は、他の木本植物でも同様に有効です。
ここで増やしたクチナシは、いずれ生薬の山梔子(さんしし)を生産するため、愛媛県内の休耕地に植えられる予定です。3,000株が目標ですので、あと2,000本! まだまだ挿さないと・・・。
(渡辺均)
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