何をいまさら? 水やりの目的は植物の根に水を与えることでしょう?
ただ、昔から「水やり三年」と言われるくらい、技術的には奥の深い作業の一つでもあります。
園芸生産では灌水するにしても、灌水用具の選択、水圧、水量、水質、水温、タイミング、灌水は株元? 植物体の上から? 灌水システム・・・いろいろと考えなければなりません。園芸店やホームセンターで販売されている緑のホースにプラスチック製の切り替え式の灌水装置を取り付けていては、植物の品質や作業性はまったく上がりません。
花卉・苗生産部では、ナノバブル水(ナノ水)を灌水に使用してシクラメンの生育試験を行なっています。ナノバブル水はナノレベルの細かな気泡を含んだ水のことで、魚の養殖に利用されたり、牡蠣(貝)の殺菌効果などが知られています。
ナノバブル水発生装置
ナノバブル水の中に含まれている大量の細かで新鮮な空気が、植物体の根や土中の微生物に供給されることによって、植物体の生育を促進したり、土壌中の環境を改善したりする効果が知られています。用土中に含まれる水の溶存酸素量を増加させることで、植物の品質や生産性を高めようとするのが狙いです。シクラメンには通常の灌水頻度の数倍の回数で灌水をしていますが、根腐れせずに今のところ旺盛に生育してします。
灌水は単に植物体への水供給だけではなく、土壌中のガス交換にも重要な役割を果たしています。ふつうの灌水でも、ポットや鉢植え、プランターなどでは、用土の乾きとともにたっぷりと上面から灌水することで、土中の空気が下方向へ押し出され、土壌表面から新鮮な空気が土中へ供給されます。
「灌水はたっぷりと鉢底から流れ出るくらい」と言われていますが、土中のガス交換という意味でも、十分な量の水を与えて欲しいものです。
(渡辺 均)
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<第11回 センター祭 開催のお知らせ>
今年も千葉大学環境健康フィールド科学センターで
農場生産品や各種イベント盛りだくさんの、
「第11回 センター祭」を開催します。
花卉・苗生産部でもパンジー&ビオラ他、花壇苗や鉢花などなど
多数出品する予定です。
ぜひ、ご来場下さい!!
日時: 2016年11月3日(木・祝) 10:00 ~ 15:00
場所: 千葉大学環境健康フィールド科学センター内
詳しくはこちら↓
「第11回 センター祭」
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