先週は北海道へ行ってきました。天気にも恵まれ、ライラックの花が綺麗でした。遠くでエゾハルゼミが鳴き、久しぶりに北海道の春を体感してきました。
今回の訪問の目的のひとつはキクイモです。 3年前に柏の葉キャンパスで交配し、種子を取り、播種し、優良と思われる数系統を昨年秋と先月、共同研究先の北海道の圃場に定植して頂きました。昨年秋に植え付けたものは、もう葉を展開させていました。無事に冬越しできて良かった！
今後、これらを秋に掘り上げ、形状や収量などを評価し、最終的な品種候補を絞り込む予定です。さらに塊茎に含まれるイヌリン含量を分析し、従来より高含量のものがないかも検討します。今年は異常気象が無く、順調に生育して収穫の秋を迎えたいものです。
（渡辺 均）
こんにちは。
修士2年の三宅です。
今回は私がTAとして参加している3年生の栽培・育種学実習の様子についてご紹介します。
栽培・育種学専門実習とは、前期の月曜日の３、４限帯で行われる授業です。
花卉、蔬菜、果樹と３つのグループに分かれ、専門性の高い実習に取り組みます。
先日、ニチニチソウのポット上げがありました。
私が播種したトレイの写真がこちらです。（写真1）
写真から、セルの角の部分の用土が不足していることが分かります。
そして、用土が少ない箇所の生育は保水性の低下や栄養素の不足により、植物も萎れて生育が遅いです。
明らかに失敗例の播種ですが、この播種から学んだことは3点あります。
1点目は、用土のばらつきをできる限り無くすこと。
2点目は、中心部の生育が最も良いこと。
3点目は、少しの差は生育の大きな差につながること。
育苗における均質化の重要性を痛感した実習になりました。
修士2年 三宅
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先週の数日間、カシニワ・フェスタ2023のイベントに協賛して、当キャンパス内の薬用植物園も一般公開しました。まだまだ整備の途中でもあり、特に見頃の植物があったわけでもないのですが、数名の方にお越し頂きにました。この場を借りて御礼申し上げます。
その中でもお越し頂いた方は、アーティチョーク（キク科チョウセンアザミ属 ・ Cynara scolymus L.）の巨大な蕾をご覧になって、足を止められていました。
アーティチョーク（緑色種）
購入した種子は1袋でしたが、上の画像のように蕾が紫色に着色している株と緑色の株がありました。昨年の春に播種して株を育て、2年目以降に開花してきます。多年草ではありますが、当薬用植物園では夏季の高温時に株が弱わり、数年で枯死してしまいます。紫色の巨大なアザミのような花を観賞するだけではなく、蕾は食用、葉はハーブティーなどにも利用されています。蕾を軽く塩茹でしてがく片を取り除き、花托の部分をバターで炒め、塩コショウとレモン果汁で味付けしたものは美味ですが、食べられるまでに1年近くかかります。
ここで求人です！
薬用植物園などの除草や灌水などの植物の管理作業をお手伝いして下さる方1名を募集しております。植物がお好きな方、多少は植物の見分けができる方！ 毎週水曜日、9時～16時、10月下旬まで。ご興味のある方は、花卉・苗生産部のメールアドレス（fc-naeseisan@office.chiba-u.jp）からご連絡下さい。
※編集部注 上記求人は終了ました（2023/6/23）。
（渡辺 均）
カシニワ・フェスタ2023の開催に伴って、本日から柏の葉キャンパス内の薬用植物園も一般公開することにしました。
カシニワ制度については、下記をご参照下さい。
https://www.city.kashiwa.lg.jp/kashiniwa/festa2023.html
薬用植物園は、昨年4月に北門付近に移設し、今年も先週まで改修工事を行っていたため、植物の状態も園内の整備状況も十分ではありません。
普段は施錠され一般公開は行っておりませんので、この機会にご興味のある方はお越し下さい。
公開日と公開時間は下記のとおりです。
5月15日（月）13時～16時
5月16日（火）13時～16時
5月18日（木）13時～16時
5月20日（土）13時～15時
場所は北門を入ってすぐ左手です。
（渡辺 均）
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連休も終わり、本日（5月8日）から今年の母の日向けの出荷が始まりました！ 暦の関係で今年は連休中の出荷作業はありませんでしたが、その分、管理する植物が多いため、休みの間は2人体制での植物管理となりました。
さて、1月のブログでアスプレニウム ‘アビス’ の胞子繁殖のことを書きましたが、あれから3カ月が経過し、株はかなり大きくなりました。1株ずつ植え替えたらミニ観葉として観賞できそうです。
1月23日のブログは、下記をご参照下さい。
http://naeseisan2.blogspot.com/2023/01/blog-post_23.html
さて、‘アビス’の胞子繁殖が上手くいったので、ビカクシダも同様に2月中旬に播いてみました。25℃の発芽室内で管理し、ほぼ毎日霧吹きで湿らせて・・・・・、2ヶ月ほど経過したところ、用土の表面に一面コケが生えたように緑色となり、その後、前葉体が発生してきました！
このビカクシダの親株も一人で持ち運ぶことができなくなるほど巨大化してしまったため、‘アビス’と同様に昨年夏、ガーデンセンターに引き取って頂きました。
適度な環境条件さえ整えれば、シダ植物の胞子繁殖も比較的容易なようです。タイミングを見計らって同じ属内の別種の胞子を一緒に播くことで、新たな雑種を作ってみるのも面白いかも知れませんね。
（渡辺 均）
早いもので新学期がスタートして1ヶ月が経過しました。5月に入りましたが、大型連休で9連休中の方も多いかと思います。大学は暦どおりの営業です。花卉・苗生産部は、春のガーデニングシーズンでもありポット苗の出荷、また母の日前でもあり、鉢花の管理も大忙しです。
さて、2021年10月10日に放送された趣味の園芸～氷川きよしのグリーンサムへの12か月⑦～ “増やすに挑戦”
が再放送されることになりました！ 2021年度に放送された12回分のすべてが再放送されるわけではなさそうです。今回の再放送は、7回目のタネ播きや挿し芽など、繁殖の基本を解説した回です。 テキストも若干の修正が加えられ、6月号に掲載される予定です。
2021年9月の収録の様子は、下記のブログをご参照下さい。
http://naeseisan2.blogspot.com/2021/09/12-3.html
番組中では、氷川さんが「へそのゴマって何ですか？」と尋ねられ、私が「へそのゴマを播いても芽が出ませんよ～」と何とも言えないやり取りをした放送回です。本放送は6月11日（日）、6月14日（水）に再放送が予定されています。
番組のために大学で用意した植物
（渡辺 均）
