2019年8月30日金曜日

花の香りに酔い痴れて 第19回 プルメリア

 こんにちは。学部4年の下重(しもじゅう)です。

 猛暑の夏はあっという間に通り過ぎ、お盆以降は台風の話題が続いています。
 今後は、残暑が厳しいとのニュースを耳にしましたが、エアコンの効いた部屋と外気温の寒暖差による体調不良には、お気を付けくださいね。


 さて、第19回の今回は、プルメリアをご紹介いたします。



 プルメリア Plumeria は、キョウチクトウ科インドソケイ属の熱帯花木です。
 熱帯アメリカが原産であり、現在では、世界中の熱帯地域に植えられています。

 プルメリアの属名 Plumeria は、17世紀~18世紀初頭にかけて中南米の植物を採取・研究したフランスの植物学者シャルル・プリュミエ(Charles Plumier)に由来しています。


 プルメリアの花は、ハワイの観光地では街路樹に利用され、歓迎や祝福に用いられるレイ(ハワイで用いられる、頭や首などにかける装飾品)の材料となります。
 一方、東南アジアの寺院では、別名「temple tree (寺院の木)」として、墓地や寺院に植えられていることが多いようです。


 プルメリアの花を観察してみると、5枚の花弁を持ち、白色~黄色のグラデーションが非常に美しいことが分かります。


 実際に、プルメリアの花の香りを嗅いでみると、南国を感じさせるジャスミンに似た香りがします(私個人の感想です)
 また、プルメリアの中でもPlumeria albaの花を用いた精油(エッセンシャルオイル、植物の芳香物質を抽出したもの)が「フランジュパニ」という名称で販売されていますが、その生産量はごくわずかです。

 葉にも注目して観察してみると、革質が発達した楕円形の葉に、独特な葉脈が走っていることが分かります。



 観察時の注意点として、プルメリアの樹液には毒性があるため、花や葉を観察する際に、樹液を触ったり飲んだりしないようにお気を付けください。
 また、プルメリアの茎は多肉質で柔らかく、非常に折れやすいので注意しましょう。

 栽培時のポイントとして、プルメリアは熱帯花木で寒さに弱いので、冬は、10℃以上の場所で管理するか、灌水(水やり)を控えるとよいでしょう。
 また、植物体が大きくなったら、挿し木で増やすこともできますので、是非挑戦してみてくださいね。


 最後に余談ではありますが、9月には花に関連する行事として、「重陽(ちょうよう)の節句」というものがあります。

 別名「菊の節句」とも呼ばれ、陽の数字である奇数の中で、最も大きい数「9」が重なる99()に、キクを飾ることで健康・長寿を願うというものです。
 普段は、お供え用の花のイメージが強いキクですが、不老長寿の生薬として利用されていたという過去を持っています。

 99日にはご自宅にキクを飾り、秋の気配を感じると共に、ゆっくりと身体を休めてくださいね。


(学部4年:下重)
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(長嶋)
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