2020年3月31日火曜日

どんな色が好き?

 今日は学生さんの卒業論文の話と植物と光質の関係を少しご紹介します。
 現在、学部3年の大森さんの卒業研究として、異なる光質下におけるオタネニンジンの生育に関する研究を予定しています。下の写真は、大日本印刷株式会社様よりご提供頂いている「赤色が多いLED光源」と「青色が多いLED光源」を取り付けたインキュベーターです。写真のようにシート式のLED光源で、取付けも強力な両面テープで済ませることが出来ます!この光質(光の色)が異なる環境で、オタネニンジンを栽培すると、どのような違いが生じるのか?を調べる訳です。


(肉眼ではもっと色味の違いが明らかです…)

 植物は、光質(光の色・光の波長)の変化によって、様々な生理・形態的な応答を示します。近年では、植物工場をはじめとして、様々なLED光源が普及してきており、収量や機能性成分を上げるためにどのような光質(光の色)で栽培すると良いのか?という研究が進んでいます。

 植物と光の色の関係性について、一つ身近な例を簡単にご紹介します。下の写真のように、皆さんが育てている植物は、おそらく光の量が多く当たる方へと茎を伸ばしていると思います。これは、「光屈性」と呼ばれる植物の特徴です。

松戸キャンパス軒下のノースポール
手前側へ茎を伸ばしています

 この光屈性は「青色光」をフィトトロピンやクリプトクロムという光受容体が感知することによって、発生するとされています。太陽光には、様々な色の光(青も赤も緑も…)が混ざっているため、一見、ただ日当たりの良い方へ茎を伸ばしているようにみえますが、実は太陽光の中でも青色の光に反応して起こっている現象なのです。言い換えれば、太陽光から青色の光だけがカットされる(無くなる)と、「光屈性」という特徴は、弱まったり、起こらなくなるという事です。この他にも、植物がある特定の色の光に反応して、表れる現象は様々あり、植物の光の色の感知に関する生理的な研究も進んでいます。

 より集約的に、植物を生産する上では、生産する植物が「何色好き」なのか?を調べることも有効です。




黒沼
 


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2020年3月30日月曜日

3月はさようなら

昨日の日曜日は季節外れの雪が降り、柏の葉キャンパスも一面雪景色となりました。農作物への影響が心配ですね。

雪が降ると、雪かきに駆り出された学生時代を思い出します・・・。





3月は、別れの季節。

先週の月曜日(323日)には、松戸キャンパスで卒業証書の授与式が行なわれました。西千葉での全学の卒業式も中止となり、松戸キャンパスでの証書の授与のみが行われましたが、その場で、当研究室の下重さんが成績優秀者ということで、学長表彰を受けました。 4年間、よく頑張りました! 



卒業生だけではなく、大学3年生の時に分属され、学位(博士)を取得し、特任助教として当研究室に所属しておりました安藤匡哉先生も新たな地へと旅立たれて行きました。今後、新天地でのますますの活躍が期待されます。

さようならは、はじまりのことば。 4月には、また新しい1年生が入学し、新たな出会いが待っています。



(渡辺 均)

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2020年3月27日金曜日

インターンシップ!!

 こんにちは!学部2年の君島です。

最近は気温もだんだんと温かくなり、春らしくなってきましたね。
長かった春休みももう終盤です。

今回は春休みの間、2年生が行ったインターンシップについてお話したいと思います。

私は横浜市磯子区にあるグリーン武内さんに研修に行きました。
ここでは様々な部署を見学・体験させていただいて、とても良い経験ができました。

店頭での業務では、卒業シーズンの花束の作成などを体験させていただきました。
なかでも印象に残ったのはフラワーアレンジの作成です。

 丁寧に同じ形になるように作るのはとても難しかったですが、きれいにできたときはとても嬉しいものがありました。

他にも農場などいろいろな場所を見学させていただきました。



今回のインターンシップは実際に現場で様々なことにふれたり、社長のお話を伺ったり、とても考えさせられるものとなりました。
この経験を今後自身の研究にも活かし、頑張っていきたいです。

グリーン武内のみなさま、そして武内社長、研修ありがとうございました。



(学部2年:君島)


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2020年3月25日水曜日

たとえ姿は見えずとも

 過ごしやすい陽気になってきましたが、相変わらずの強風が吹きすさぶ毎日。
 少し外に出ただけなのに、部屋に戻るとなかなかにファンキーな髪型になっていることも。

 帽子でも被りたいところですが、それすら飛んでいきそうですね。


 平均気温がゆっくり上がりつつあるなか、地面からもゆっくりと植物が顔を覗かせてきました。



 昨年定植したヨモギは地面の下で地下茎を伸ばし、2年目に巨大な株に育つためのパワーを蓄えているようです。
 もう少し暖かくなってくると、新芽の数が増えて食用に良さそうですね。



 こちら昨年定植し、ひょろひょろっと12本の茎が伸びたくらいのムラサキも、株元から厚く大きな葉がぎゅっと塊になって、1日ごとに背を伸ばし広がり始めています。
 今年は華やかな姿を見せてくれるでしょうか。



 シャクヤクもまた毎年地面から出てくる芽の範囲が広がっているように思います。

 冬に地上部が枯れる宿根草は、毎年ながらちゃんと生きているのか心配になっていましたが、春には変わらない、というよりも前年よりも旺盛に生長する姿を見せてくれることにようやく慣れてきました。

 思えば地上で冬の間に葉を落として枝だけを残す落葉樹も、春に芽吹く様子は同じようなものですね。
 落葉樹の枝が、地下に眠っているようなものと考えると、少しは安心できるかもしれません。




 3月も残すところあと1週間。

 新年度直前のこの時期、枝を覆いだした桜の花が風で散ってしまわないうちに、花見のひとつでもしたいところです。
 それでは。



(安藤匡哉)


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2020年3月24日火曜日

はーるがきーたー

 はーるがきーたー、はーるがきーたー、どこにーきたー?
 今年も春がやって来ました。JFS花壇も春の審査品種の定植が始まっています。今年は昨年の10品種を大きく更新し、春だけで23品種の定植となります。私が担当になって以降、確実に、毎年、品種数が過去最大を記録しています!!!

特にこのシーズンは、寒暖差が激しいことに加え、油断すると乾きの害が出てしまします。適度に乾燥させながらも、定植したばかりの品種は注意が必要です。定植したばかりの苗は、圃場の土が湿っていても、もともとの土壌域(ポットの部分)にしか根がありません。そのため、その部分から優先的に水分が消費され、本圃に根が広がっていない場合は、乾燥害が出てしまいます。 夏よりも春の灌水の方が難しいかもしれませんね。

灌水を行うときは、しっかりとたっぷりと灌水します。今は黒の除草シートが敷かれているエリアも、母の日頃には、2/3以上が植物で埋まっていることでしょう!

そして…今年もカラスが巣を作っている模様です。敵は多いですが、安全と健康第一で、今年も無事に審査が終わることを願っています。



黒沼

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2020年3月23日月曜日

トウキの一年栽培法 ~トウキセル成型苗の定植作業~

先日の土曜日(321日)にトウキの苗の定植作業を高橋植物園様の圃場で行ないました。今年も薬用作物の植え付けが始まりました。

生薬原料として使用されるトウキ(生薬名:当帰)は、通常、播種から収穫まで2年を要しますが、私たちの長年の研究成果により、一年(実際には8ヶ月!)で収穫する方法を実践しています。栽培期間が半分になるだけで、どれだけ生産者にとってはメリットが大きいことか・・・。 と言っても、薬の世界では、なかなか理解されていませんけどね。

花卉・苗生産部でトウキの種子をセルトレイに播き、1ヶ月ほど養生させたものを植え付けました。本日の定植本数は約2,000本でした。


社長自ら鍬を使って畝をならし・・・

  
メージャーで株間を決め・・・


根を傷めないように丁寧に植え付け・・・




灌水をしたら完了です。




今年は、昨年の結果を踏まえて定植時期をさらに早め、新たな機械を導入し、耕耘はもちろんのこと、畝立てや除草作業の効率を大幅にアップさせることにしました。


これにより、苗のロスが減り、作業時間の大幅な短縮が実現しました。

薬用作物の栽培では、手作業による工程が非常に多いのですが、この工程を実際にやってみて、十分に理解した上で作業の効率化(機械化)を検討する・・・。 なぜ、この作業が、この時期にこの作物には必要なのか? その理由を十分に理解することが、次の効率化や技術開発を考える上でとても重要になってきます。 実践の場で問題点を洗い出し、また大学に戻って考える・・・。 その繰り返しですね。



(渡辺 均)
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2020年3月20日金曜日

花の季節

 こんにちは。学部3年の御園です。

 ここ数日ほど3月とは思えないほど寒い日が続いていましたが、やっと春らしい暖かい日になりましたね。

 春は様々な植物の開花シーズンです。我が家で育てているエンドウも花が咲いたので、今回はそれをご紹介します。

 エンドウ(Pisum sativum)はマメ科エンドウ属のつる性の一年草です。その実が小さいときに収穫されたものがさやえんどう、実が大きくなってから収穫されたものがグリーンピースとして販売されています。
 メンデルの遺伝の実験に使用された植物としても有名です。

 エンドウの花には白色と紅色があります。花の色は品種によって異なるそうです。我が家のものは紅色でした。春らしい華やかな色ですね。



 5枚の花弁のうち、大きいもの2枚が蝶が翅を広げたように見えることから、蝶形花と呼ばれています。



 もうすぐ年度が替わり、私たちは最高学年になります。たくさんの植物に触れて自分の知識を広げ、自身の研究に生かしていきたいです。


(学部3年:御園)
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2020年3月19日木曜日

今週日曜日(3/22) 午前8:30~はEテレをチェック‼

暖かい日が続いております。
サクラの開花情報が入り、柏の葉では鶯が鳴き始め、周りの景色も音色も彩画があふれる季節になってきましたね。

さて今週日曜日(3/22) 午前8:30~の趣味の園芸では渡辺教授がご出演されます。
タイトルは”ワクワク育てる!植物ビックリガーデン”です。
今回はその様子を簡単に紹介したいと存じます。

今回の撮影は地域住民と一緒に植物の栽培を行い、植物を身近に感じてもらい、植物を介した地域のコミュニティーを目的としており、11月から地域の幼稚園の方々などと一緒にナノハナの種まきなどを行ってきました。

そして、撮影日には満開になっておりました。
これまで管理して下さった方々には感謝ですね。
 水を与えてます。

繁華街の中に花の咲き誇っている花壇がある為、前を通り行く沢山の人々が足を止め写真を撮ったり会話をしており、本来の目的を達成したと同時に、改めて植物の力を思い知りました。このような花壇活動が広がってくれるといいですね。

撮影は新型コロナウイルスの影響もあり、残念ながら公開収録は中止になってしまいました。
放送には今までブログに何度か登場したあの植物や、新しい⁉花壇の形などが放送されます。
 撮影前のメイクアップ
ハイポーズ

放送はEテレにて    3月22日 (日) 午前 8:30~ 8:55
                       再放送3月24日 (火) 午前10:25~10:50
        再放送3月26日 (木) 午後 0:30~  0:55

放送されます。ぜひご覧になってください。

(新澤)


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2020年3月18日水曜日

本番前に


 先日の真冬に戻ったかと思うほどの寒さに驚き、強い風に吹かれて喉に何かが引っ掛かったのか、思わず出てしまった咳。
 周りを見渡すと厳しい目線を浴びる…ということはありませんが、周囲の目が気になってしまいますね。
 減り続けるマスクの残りを気にしつつ、増え続けるニュースを尻目に今日も今日とて出勤です。


 さて、先日の寒さが最後になるかはわかりませんが、今年も春を迎える頃になりました。
 冬の間、低温と定期的な雨天によって、出番のないスプリンクラーを取り外したり、灌水チューブのコックを閉めたりしていましたが、そろそろ晴れの日が続けば地植えのものも乾き始めます。




 ということで、灌水チューブの曲がりを伸ばし、閉じていたコックを開き、いざ蛇口をひねって灌水!



 Oh


 ショッキングな光景がちらほらと。

 折れ曲がった箇所が冬の寒さで凍った際に破れてしまったり、ウサギやカラスが噛んでちぎってしまった箇所がいくらかありました。

 被覆資材の下に設置した箇所ではほとんど被害がありませんでしたが、露出した状態で置いた箇所に顕著に被害が多くみられたように思います。

 灌水を止めたタイミングで、土を軽く被せて保温しつつ食害を防いだり、一時的に取り外しておくなどの対処をすべきでしたね…次の冬には反省を活かしたいところです。

 本格的に利用し始める前に気づけたことは怪我の功名として、補修をして不備なく春を迎えるようにしたいですね。


(安藤匡哉)

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2020年3月17日火曜日

ニンジン播種のその後

 オタネニンジンの苗生産のための種まきから、3週間が経過しました。温度を調節しながら管理をしていると…

発芽を確認!(もやしのような白いひょろひょろとしたものです)
すぐに光にあて、脱もやし化を図ります!
現時点では、あまり発芽が確認できません…


 しかし、さらに5日後…

 ある程度は、しっかり発芽してくれているようです!!
葉も着色してきており、まずまずの状況です。

 まずは第一関門突破といったところです。これからは、立ち枯れに注意しながら、1個体でも多く、元気に育つように、管理を継続していきます。


 そして圃場では、

とあるニンジンが芽を出し始めました。
かわいらしいですね。こちらも目が離せません。芽だけに。

おやじギャグと寒の戻りとコロナウイルスには注意しましょう。



黒沼


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2020年3月16日月曜日

キハダの種子精製


 「毎日笑顔で元気に!」がモットーの花卉・苗生産部。 運搬車(ライガー)に乗って満面の笑みで技術職員の新澤さんが行なっている作業は・・・。



一転、真剣な面持ちで運搬車を運転しています。タマネギ袋に入れられたキハダの果実を運搬車で踏み潰しているところです。以前は、長靴で踏み潰しましたが、キハダ果実の独特の粘りと油分、さらに強い臭いがなかなか取れないため、今回は運搬車のタイヤを使って潰すことを考えついたようです。毎日履く長靴がベタベタで臭くなってしまいますからね~。

果実の量が少なければ、手作業でふるいを使って果肉を潰すこともできますが、今回、届いたキハダの果実は何と約8kg! こういう時こそ、スピード感と効率化を考える柔軟な発想とチャレンジが必要になってきます。 とは言っても、果実は潰れても種子を潰してはいけませんからね。

運搬車を何往復もさせて潰し終えたら、水洗して果肉と種子を選り分けます。パートさんと半日かけて約8㎏の果実から集めた種子はなんとおよそ18万粒!

これだけの量の種子をすべて播き終えましたが、苗はいったい何本できるのでしょうね・・・? 今後、まったく発芽してこないのも心配ですが、これがすべて発芽してきたことを考えると、この量はもっと心配になります。来年春に一年生の苗木として出荷を予定していますが・・・。

このキハダは、薬木として植栽されることになっていますが、花卉・苗生産部では、緑化用樹木の播種や野生種に近い草花類・薬草類の種子蒔きを依頼されることもあり、種子の精製方法の検討はもちろん、種子内での胚の発達や休眠性、発芽条件などについても事前に調べ、温度処理(高温・低温)や播種方法について検討しています。播種してから2年後に発芽する植物もあり、そう考えると人為的に改良を加えられた園芸作物、特に野菜の苗生産はとても簡単に思えます。




(渡辺 均)


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2020年3月13日金曜日

先輩のありがたみ


 こんにちは!学部3年の栗田です。

 最近は暗いニュースばかりで悲しくなりますよね
春になるにつれて明るくなって欲しいところです!

今週の月曜日から木曜日にかけて、先輩にHPLCの引き継ぎを行ってもらいました。

HPLCとは、日本語名で高速液体クロマトグラフィーと言い、主に成分分析に使われます。
おおまかに説明すると、「液体の移動相をポンプなどによって加圧してカラムを通過させ、分析種を固定相及び移動相との相互作用(吸着、分配、イオン交換、サイズ排除など)の差を利用して高性能に分離して検出する」(JIS K0124:2011 高速液体クロマトグラフィー通則より引用)分析方法です。

といっても難しいですよね。私も正直あまり理解しきれていません


(当分析室 HPLC

しかし今回の引き継ぎでとてもわかりやすい先輩自作のプリントとともに、細かいところまで教えていただきました。

これから私も実験でたくさんHPLCを使う予定なので、とても助かりました。

先輩、ありがとうございました!!


(学部3年:栗田)
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2020年3月11日水曜日

実験より学ぶこと


 昨日の記事でも取り上げていましたが、4月から学部最高学年となり、研究室の中心かつ自身の研究活動も本格化し始める現3年生が、卒業する先輩、あるいは先生から研究室内で引き継がれてきた実験スキルを学び習得しています。


 調査目的によって利用する実験スキルは様々ありますが、例えば花色変化という現象に対して、目で見分けられる「色味」を数値化して統計処理を行うことにより、明確に異なることを立証したり、花弁に含まれる「色素」を分析によって定性や定量することにより、色素の種類や量の違いが色味に関わることを確認することができます。

 さらに、合成あるいは分解される色素の代謝に関わる「酵素」の働きや、その働きを調節する「遺伝子」の動きを追うことにより、その花がどうやってその色を生み出しているのかが明らかになるとともに、同じような花色や、その変化を示す個体を育種により生み出すための情報を得ることができます。



 自身が行っている研究では、前述のような生命現象の解明というよりは、その植物がどのように現存する場所に至ったのかというような、ある生物種の分布の変遷史を追う系統地理学という研究分野でしたので、大きなカテゴライズとしては「遺伝子」を取り扱っていましたが、その中でも「DNA」という個体ごとを識別するヒトの指紋のようなものを指標にしていました。

 それに対して、リアルタイムに動き回る遺伝子である「RNA」を指標にすることで、前述のような花色変化などの生命現象について調査することができます。


 しかしながらこのRNA、目的としていた生命活動が終わればお役御免とばかりに体内で消えてしまう性質から、なかなか取り扱いの難しい指標です(DNAが個体()から個体()へと情報を伝達する物質だとすると、RNAは個体内において器官から器官などへ情報を伝達する物質ともいえるでしょうか)。

 物自体がDNAなどに比べて不安定、かつRNAを分解する酵素が至るところに存在することから、実験を行う際にはDNAを取り扱う実験の倍以上に気を払わなければなりません。



 ということで、使用する容器や機器は念入りに殺菌した上で、ゴム手袋をはめてエタノール消毒をこまめに行い、ドアノブや蛇口などの共有で使用する箇所に触れる際にはいちいち手袋を外して、また付け直して…と、神経質なくらいに気をつけて実験を進めなければなりません。
 また、ひとつの遺伝子の働きを調査するためにも何日かに分けてじっくり調査する必要があり、どこかでミスしてしまうと、それまでの工程が無駄になってしまうこともあります。


 そのようなことを防ぐためにも、実験手順を理解してケアレスミスの生じる隙をなくし、素早い動きを心掛けながらも清潔さを疎かにすることなく実験を行うことが必要となります。
 加えて、それらを徹底することにより、上手く結果が出なかったときでも、どの手順のどの条件を変更することで成功につながる可能性があるのか気づくことに繋がります。


 そうした気づきを得るためにも、実験に関することだけでなく、生活の様々な場面において行動の意味を理解し、ミスを生じないように心がけたいところですが…実験が繰り返されるように、全てを最初から上手く進めることは難しいものですね。


(安藤匡哉)

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