2014年6月27日金曜日

1000属ハウス(常夏編)

ジメジメとした毎日が続きますね…。
いよいよ梅雨が本格化してきました!
九州の方では大雨が続くようでみなさん大丈夫でしょうか。
この前の豪雪といい,農に携わると常に天気との付き合いがついて回ります。

さて!
そのような状態でも、1000属ハウスでは真夏の植物たちが花を咲かせてまいりました!

まずはタイタンビカス[Hibiscus ‘Taitanbicus’(アオイ科フヨウ属)


夜に撮影したので花は開いていませんが,
お昼には大人の手のひらサイズの大きな花を咲かせます。
タイタンビカスはアメリカフヨウ(Hibiscus moscheutos)とモミジアオイ(Hibiscus coccineus)の種間雑種です。
立派な大きな花と関東以南では地植えでも冬を越えられる強健さを併せ持ちます。


続いてはプルメリア[Plumeria(キョウチクトウ科プルメリア属)


おそらくプルメリアと聞くとハワイを思い浮かべる方が多いと思います。
ハワイでは「レイ」と呼ばれる装飾品に使われることで有名です。

耐寒性が低いことが弱点ですが、簡単に挿し木で増やせるので南国気分を味わいたい方にはおすすめです!
ただし、樹液で皮膚が荒れてしまう方もいるので、取り扱いには注意が必要ですね。


最後はテコマ[Tecoma stan(ノウゼンカズラ科テコマ属)


熱帯アメリカ原産の植物ですが、グアム島で街路樹のように植えられている映像も見たことがあります。
日本では「金鈴樹」というと馴染みがある方もいるかもしれません。

黄色の花を次々と咲かせるのが特徴でこれもまた挿し木で簡単に増やせました!


1000属ハウスには夏を含めたくさんの植物が栽培されています。
時間を見つけては少しずつ紹介していきたいと思うので今後ともによろしくお願いします。

ただしこれだけの植物があると問われるのは学生の管理の力量ですね…。
1000属ハウスはたくさんの植物がいて、それぞれにあった管理方法を把握して、実践する貴重な場です。
ただ水やりをするだけではなく、植物の特徴や性質を考えながら日々の管理を行いたいです。
学生にとっては本当に貴重でうれしい場所です。

(学生・修士1年 土屋慶輔)






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2014年6月24日火曜日

ミントの(ような)香りの...


これなんでしょう?
現在、花卉・苗生産部で生産中の鉢物です。




シソ科ヘスペロジギス属の園芸品種、‘ミンティア パープル’です。
ヘスペロジギス (Hesperozygis) ?
聞き慣れない名前ですが、元は中南米原産の植物。
比較的近年園芸化された植物です。

この品種の特徴は、自然にこんもりドーム状にまとまるきれいな草型と、



美しい照葉。
そして、
この葉からは、ミントのようなさわやかな香りがします(食べることはできません)。


大きめの花も楽しめ、これから次々に開花します。


暑さにも強く、さわやかな香り。
これからの時期におすすめです。


(金谷)

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ペチュニア培養苗の順化


今日の学部3年生の実習はペチュニア(ナス科 Petunia)の培養苗の順化作業を行いました。

花卉・苗生産部で生産しているさくらさくらシリーズ(‘さくらさくら’、‘桃色吐息’、‘おゆきちゃん’)など、来春のセル成型苗、ポット苗、鉢花をつくるためにはとても重要な母株(親株)生産です。

              さくらさくらシリーズ3色ミックス(樽プランター)


さくらさくらシリーズのように営利的に栄養繁殖(挿し芽や株分けなど)で増やされる植物の多くは、ウイルスなどの感染を防ぐため、毎年培養苗で親株が更新・増殖されるのがふつうです。

今日はその無菌的にプラントボックス内で培養されていた苗を取り出し、根を洗浄し、セルトレイに植え付け、発芽室内に入れるまでの一連の作業(順化作業)を行いました。

 

培養苗

まずその前に植え付けるセルトレイとビニルポットに播種用土を詰めます。
用土の詰め方は、第1回の実習でマスターしているはずでしたが・・・。


それから作業テーブルと使用する用具を70%アルコールで殺菌し、手袋をはめて作業開始です。
培養器の蓋をあけ、根を切らないようにそっと苗を取り出します。
最初は力加減が難しかったようです。

根に付着している寒天培地を良く洗います。
洗い終わったら皿に並べ、乾かさないよう霧吹きで水分を補給させます。

培養器内は高湿度なので、それに比べて低湿度の環境に出すとすぐに葉が枯れてしまいます。

培養苗の地上部を3センチ程度に切り分け、セルトレイへの挿し芽用とポットへの植え付け用にします。

セルトレイに1本ずつ丁寧に挿します。
乾燥しないように霧吹きで湿度を保ちながら手早く植え付けます。


室温25℃、湿度70%以上の発芽室内で管理すると1週間ほどで発根してきます。
その今後は、この苗を3号ポットに上げ、ハウス内で管理します。

さらにこの株から挿し穂を取り、挿し芽用の親株を育て、そこから挿し穂を採ります

来年の生産に向けて、今日から準備開始です!



  (渡辺均)



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2014年6月20日金曜日

壁面緑化

千葉県柏市では、梅雨に入ったにも関わらず、真夏のような暑さが続いています。
そんな暑さから建築物を守ってくれる緑化技術として近年注目を集めているのが、壁面緑化です。
壁面緑化はゴーヤなどの緑のカーテンに代表するような、ネットや支持体を設置し、そこに植物を絡ませる「巻き付き登はん型」の他にも、近年商業施設での施工が目立つ「プランター・ユニット型」等、様々な形態が存在しています。
「プランター・ユニット型」とは、壁面に植栽基盤(土壌)を設置し、そこに植物体を成育させる技術のことです。


プランター・ユニット型の例


壁面の基盤(ポケット)から植物が出ている様子

このような緑化は、建築物の熱環境を改善する他にも、生物のすみかや、アメニティ効果、企業イメージの向上など、さまざまな効果が期待されています。

以前からご紹介しているように、当キャンパスでは、「巻き付き登はん型」の壁面緑化の維持管理を行っております。
昨年定植したツンベルギアは、冬季に地上部が枯死してしまいましたが、春の訪れとともに、昨年の45割程度の株はすくすくと成長しています。


壁面緑化ツンベルギアの様子

そして今年、新たな仲間入りを果たしたのが、このキカラスウリです!


壁面緑化キカラスウリの様子

キカラスウリは、日本特産の多年生草本で、根はカロコンと呼ばれる生薬として利用される薬用植物です。
壁面緑化で薬用植物なんて…面白いですね!笑
本格的な実験ではありませんが、どんな花や実が成り、壁面緑化の限られた土壌ではどれほどまで根が大きくなるのでしょうか?
インターネットや教科書の情報に加え、自分でやってみた情報を更新できるように、引き続き壁面緑化の維持管理を行います!
サムライジャパンのように、雑草と夏の暑さには負けないぞ!




学生:黒沼尊紀



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2014年6月19日木曜日

6~7月以降出荷の鉢花

おはようございます。



母の日が終わって1か月、父の日出荷も無事終わりました。


しかし今年は、まだまだハウスが鉢花でいっぱいです。






アンゲロニア(6月末出荷)









ダリア(7月上旬出荷)









ベゴニア(7月上旬出荷)










ポーチュラカ(8月出荷)








ヘスペロジキス(10月出荷)






合計で約5000鉢が出荷を控えています。

水やりだけでも半日かかります。



このほかにも、ジニアやトルコキキョウなどが鉢上げを待っています。




無事に出荷を迎えたいです。


(長嶋)



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2014年6月16日月曜日

園芸番組の収録開始!


詳細についてはまだお知らせはできませんが、昨日から花卉・苗生産部で新たな園芸番組の収録が始まりました。

数日おきに草花の生長や株の変化について画像で記録し、2か月近くにわたり観察を継続します。




梅雨の中休みの猛暑の中、植物の調整・準備の後、専用の鉢に草花を植え付けました。






すべての準備が完了したら、収録開始!


博士後期課程1年の黒沼さんにも水やりの収録の際に出演して貰いました。

緊張した面持ちでしたが、花タレデビューです。



定期的な成長を記録するため、ハウス内で夜遅くまでスタッフの方達と技術的な調整を行ないました。



(渡辺 均



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スターチス

スターチスって知ってますか?
学名はLimonium sinuatum
イソマツ科(Plumbaginaceae)の植物です。
昔はStatis属として分類されていたそうで、「スターチス」の呼び名はその名残。
ここに載せた写真は、和歌山市内で撮影したものです。温室の脇でご自宅用に栽培されているのでしょうか。
和歌山はスターチスの一大生産地。
中紀や紀南では、大規模な温室で、切り花栽培が行われています。
私も幼い頃から馴染みがあります。
ドライフラワーにも使われるくらいで、乾燥しても、色落ちしにくいのが特徴です。
花保ちがいいので仏花なんかに
よく使われますが、アレンジなどにもおすすめです。
一つ一つは地味な花ですが...
集まると綺麗なもんです。
ぜひ使ってみてください。
(金谷)

2014年6月13日金曜日

ハウスの側窓の張替え


花卉園芸学研究室の一員となりました修士1年土田と申します。
以後宜しくお願い致します!


さて、本日の実習はハウスの側窓の張替えをしました。

作業する姿もどこか余裕の表情です。



というのもこれまでに何度かご紹介しましたように、本年度は新築ハウス2棟の建設をはじめ、ハウスの天窓修繕も自分たちでこなしており、作業熟練者もちらほら。

心強い限りです。


また1000属ハウスの植物の植え替えも、あと少しで終わりそうです。



さてもう1つ、本日の作業中に気になった植物をご紹介。

ハート型の葉が印象的なこのツル性の植物は何でしょう?



ヤマノイモ科ヤマノイモ(Dioscorea属の植物で、ナガイモやツクネイモが知られています。

作業中でも植物クイズをしながら楽しく勉強です。


(学生:修士1年 土田)



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2014年6月12日木曜日

梅雨の塊茎報告


   2回目のポット上げが先月下旬から行われ、


      3週間が過ぎたシクラメン4.5号硬質ポリポット苗。





   先週梅雨入りして、嫌な天気が続いていますが、


    すでに小輪系のものは、多くが開花していて元気いっぱい。



      いつも思います ・ ・ ・ !


          まだ、早 い ー !!。








    もったいないのですが、むだな元気を使わないよう、



           すこしでも株が大きくなるように摘花します。







   摘花で塊茎に傷をつけないよう、花だけつまみ、花梗を残します。



         花梗部分は、徐々に枯れていき、自然に塊茎から外れます。








     また、梅雨時は、湿度が高いので株間を広く取り、


        灰色カビ病などの病気にかからないよう風通しをよくしています。




                    この時期、元気なのは、小輪系シクラメンや


                               アジサイとカタツムリぐらいですかねー!!!。




石井
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2014年6月9日月曜日

花いっぱいのまちづくり講座


今年度から東京都葛飾区の事業として、全5回の花いっぱいのまちづくり講座が始まりました。
昨日は梅雨空の中、区内で緑化活動をされている方を中心に40名近くの方が参加されました。

私から「花づくりの基本」についての講義後、実際に公園に出て秋冬花壇の片づけ、夏花壇づくりの実習を行いました。


植え替え前の状態 ~昨秋に植え付けたクリサンセマム‘ノースポール’が伸びきってしまっています。

これらをすべて引き抜いて・・・~


腐葉土と堆肥、元肥を投入して良く耕し、ポット苗の抜き方、植え付け方法を説明し、ここの花壇にはガザニアと千日紅を植え付けました。


これから植物が生育することを考慮して、植栽間隔を広めにとって、この花壇にはペチュニア‘さくらさくら’のセル苗とペンタスを植え付けました。



公園に遊びに来る子供たちにも喜んでもらえるように、さらに隣の花壇にはワタとゴマを植え付けました。

ワタは、綿毛の色が白、ベージュ、モスグリーンの3種を定植しました。
花も綺麗なゴマは白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマを植えました。

今から収穫が楽しみです。

来年の3月まで1年を通じて、できるだけ無理がなく、長く花を楽しむことができる実践可能な花壇管理法について講義と実習を行う予定です。
 


  (渡辺均)



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