2019年6月24日月曜日

オタネニンジンの日除け屋根用のムギの栽培

今月上旬にオタネニンジンの栽培の件で島根県の大根島(松江市八束町)に行ってきました。島根県の大根島は、日本に残る江戸時代から続く数少ないオタネニンジンの栽培地です。今年は晴天と高温が続き、雨が少ないため、畑の土がカラカラでした。順調に生育しているように見えましたが、今後の生育が心配です。



大根島でのオタネニンジン栽培の特徴は、同じ土地で14年に一回栽培する輪作体系が昔から出来上がっていることです。休耕期間も含めて、ボタンもしくはシャクヤク、ムギ、最近ではソバの栽培も盛んです。また、観光資源(景観)としての考え方から、道路沿いには昔ながらの方法での栽培が行われています。
オタネニンジンは北向きに開いたクリの木を柱にして、麦藁の屋根の中で栽培が行われています。



ちょうど、その屋根用のムギの収穫が行なわれていました。このムギは食用ではなく、ただオタネニンジンの屋根用に昔から栽培をされてきた系統のようです。

一時は、六次産業化のブームを受けていろいろと食材としての活用法を検討されたようですが、どれも×だったとか・・・。どう調理をしても不味いそうですが、なぜ、この系統が残されたのかは良く分からないそうです。おそらく、昔は家畜の餌に利用されたのではないでしょうか。

他の人参産地の長野では、稲藁を屋根に利用していますが、大根島では汽水湖の中海に囲まれ、米作に向かない土地であったこともあり、麦が栽培されるようになったようです。





大根島での長いオタネニンジン栽培の歴史の中で受け継がれてきたこのムギですが、これからも伝統を受け継ぎ、地域の貴重な資源として活用されていくことでしょう。


 (渡辺 均)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2019年6月21日金曜日

毎年恒例! 研究室紹介


 学部4年の五月女です。


 今週は、毎年恒例の3年生に向けた研究室紹介・食事会と懇親会がありました。
 このイベントは、研究室の選択を間近に控えた3年生向けに、学生の立場から研究室の紹介を行い、全体で食事会をした後、実際に研究室に移動し、主に4年生以上の学生と懇親会をして研究室の雰囲気を体験するイベントです。


 昨年は、私は3年生の立場で参加していましたが、今年は迎え入れる側として、研究室紹介用のPowerPointを作成しました!



(画像は松戸の花卉園芸学研究室作成のPowerPointです)


 全ての研究室の紹介が終わり、全体の食事会が終わると、花卉園芸学研究室に移動して懇親会を行いました。
 今年ははじめに6人が花卉園芸学研究室に来てくれました。
 私自身、花卉園芸学研究室を志望している3年生と話す機会がほとんどなかったため、とても貴重な機会でした。

 3年生にとって、出来るだけ後悔のないような研究室選択をしてほしいと願っています。



 (学部4年:五月女)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2019年6月20日木曜日

ディスコ空間

梅雨時で天気の優れない日が多く、洗濯物を干すのに一苦労しますね。

さて先日、発芽台車にひと工夫加えました。
どんな工夫かと言うと~!!

じゃじゃーん

見てください!!この宇宙にも行けそうな見た目!!

なぜこのような事をしたかというと、
先日播種試験を行ったディディスカス ブルーレースフラワー(Didiscus caeruleus)が、発芽のそろいが悪く、終盤に発芽をした種子を待っていたら、前半に発芽した幼苗が光を求めて胚軸が徒長してしまいました。

 徒長した苗

どのように徒長させないようにするか職員同士で考えだした答えが、
『発芽台車にアルミホイルを巻いて蛍光灯の反射を多くし、植物に当たる光強さを上げる』というものです。

なので普段はこのような状態の発芽台車にアルミホイルをグルグルと巻いて、
アルミホイルをグルグルと巻いて、

天井も覆って、

完成です。電気をつけるとミラーボールみたいに光り輝いてますね。



618日に播種を行ったセルを入れましたが、効果はいかほど!?


(新澤)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2019年6月19日水曜日

何とも言えない香気

 少し落ち着いてきましたが、先週くらいまで柏の葉キャンパス内の一部では、思わず顔をしかめてしまう香りが漂っていました。
 皆さんも公園を歩いているときに、眉をひそめたのではないでしょうか。



 白く長い、まるで試験管ブラシのようなこの花。
 クリ Castanea crenata の満開シーズンでした。

 クリは日本各地の山野に自生し、果樹として栽培がおこなわれているブナ科の落葉高木です。



 皮針形の細長い葉には波状の針状鋸歯がありますが、よく似た葉をもつ同じくブナ科のクヌギやアベマキでは鋸歯が褐色になっているのに対し、クリの鋸歯は先端まで葉緑素を含むために緑色になっていることから区別されます。


 このシーズンに開花する細長い花穂は垂れ下がり、独特な臭いを発します。
 この臭いは不飽和アルデヒドを多くふくむことが要因とされていて、海産物のようななんとも形容しがたい臭気を放ちます。
 雌雄同株であり、雄花は先端部に、雌花はやや緑色で基部近くに固まってつきます。


 花が終わると、雌花の総苞片が生長し、果実を包んで長い刺のあるイガが形成され、一般的に見るような栗の形ができあがります。

 実の部分は美味しさもさることながら、ビタミン類やミネラル分を豊富に含む栄養素の高いことが知られています。
 その他にも、このイガ部分、樹皮は秋に、葉は夏に採取して乾燥することにより、薬用効果を示すとされており、多量に含むタンニンの作用から、煎じた汁により皮膚疾患に処方したり、入浴剤として利用することができます。



 開花シーズンである6月は、気軽に外を散歩すると残念な気持ちになったりすることもありますが、秋の味覚を楽しみに、この独特な香りも楽しめるような余裕を持ちたいところです。


(安藤匡哉)



~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2019年6月18日火曜日

JFS夏審査のはじまり

 本日、6月18日は、ジャパンフラワーセレクション2019年夏花壇苗の第一回目の審査会です。4月頃から定植を開始した花壇苗について、本格的な梅雨前に、パフォーマンスのチェックを行います。夏花壇審査は、例年9~10月まで行われます。
 今年は、過去最高の春・夏審査で約40品種の審査が行われるため、面積が足りません。そこで、春審査が終了した品種は速やかに、撤去を行い、耕耘・追肥等を行って、新たに夏審査用品種の定植を行いました。

5月下旬の春審査品種
花盛りですが、速やかに撤去を行います。

撤去後の様子。
撤去の際は、心を鬼にして。いや、心を無にして、
植物をどんどん抜いていきます。

そして、空いたスペースに夏審査品種を定植!

これが今の様子(6月17日)。

 今年は、花壇のすぐ近くに、カラスが巣をつくってしまったため、人に襲い掛かってくることも...カラスも私もナイーブですが、お互い無事に、夏を終えたいものです。


黒沼



~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2019年6月17日月曜日

樽プランターをペチュニアの花で埋め尽くす 2019

今年も始まりました! 毎年恒例となりましたが、園芸学科3年生の栽培・育種学専門実習の課題の一つとして、樽プランターへのペチュニアの植え付けの実習を行ないました。植物を育て、美しく魅せるのも花の重要な仕事のひとつですね。 

直径45㎝のまだ洋酒の香りが残る樽プランターを使って、ペチュニアの‘さくらさくら’、‘桃色吐息’、‘おゆきちゃん’のポット苗を植え付けました。計8ポット。

クリアすべき課題は以下の3つ。
7月末の最後の実習日に最も綺麗な状態に仕上げること。
② プランターの外側1/2が植物(花)で覆われること。
③ まんべんなく3色の花で覆われること。

日々の灌水は技術職員が対応してくれますが、それ以外の施肥、摘心、病害虫防
除などは、各々の学生さんの判断で対応してもらいます。もちろん、教員はアドバイスはしますが、直接植物に手を加えることはしません。あくまでも学生さんにお任せです。

最初に樽の底にネットを敷き、大粒のパーライト(20号)を樽の半分まで入れます。これは、持ち運びを考慮してプランターの重量を軽くすること、排水性を高めるため、さらに培養土の使用量を減らすためです。ペチュニアの根は直根性ではありませんので、樽底まで用土を入れる必要もありません。







用土を充填した樽の中央がやや高くなるようにならし、苗の植え付け位置を決めます。





分枝を促すため、伸びている枝を切り詰め、ポットの根鉢をピンセットを使って軽くほぐし、植え付けます。




最後に株間に用土を足し、表面の凸凹をならします。




最後に自分の名前を付けて、樽底から水が流れ落ちるくらい灌水して作業終了です!




7月末までの約2か月に渡って、じっくりと自分の植物と向き合い、その成長過程から様々なことを学んで(気付いて)欲しいと思っています。今年の出来栄えが楽しみです!


 (渡辺 均)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2019年6月14日金曜日

花の香りに酔い痴れて 第13回 ゲッカビジン

 こんにちは。学部4年の下重(しもじゅう)です。

 芳香性を持つ花が多く開花する時期になりました。
 5.5号温室ではジャスミンが開花し、薬草園ではクチナシが甘い香りを漂わせています。


 そんな中、千葉大学環境健康フィールド科学センターにて、少し珍しい、芳香性を持つ花を観察することができました。
 その植物の名前は、「ゲッカビジン(月下美人)」です。
 第13回の今回は、ゲッカビジンについてご紹介していきます。


 ゲッカビジン(Epiphyllum oxypetalum)は、サボテン科ゲッカビジン属の常緑性植物です。
 原産地は、メキシコや中米であるとされており、樹木に着生することで生育することができます。

 開花期は初夏~秋にかけてになりますが、株の栄養状態によっては、蕾ができても咲かずに落ちてしまうことがあります。
 また、花が連続的に咲くのではなく、複数の花がほぼ同時にまとまって咲くことが知られています。

 そして、ゲッカビジンの花の最大の特徴は、「一晩しか花が咲かないこと」です。
 葉に形成された花芽から蕾が伸びていき、開花日は夕方から開花し始め、夜に満開になった後、翌日の朝にはしぼんでしまい、再び開くことはありません。
 今回、その貴重なゲッカビジンの開花の撮影に成功しましたので、ご覧ください。

 【529日:観察1日目】


 ゲッカビジンが開花するかもしれないとの知らせを受け、5.5号温室に向かい、観察を開始しました。

 午前中の蕾は、地面に対してほぼ平行でしたが、夕方になると、徐々に蕾が持ち上がり、少し上を向いてきました。
 蕾は、全体的にコーラルピンク色で、まだ蕾の先端は硬そうな印象です。




(午前中の蕾)






(夕方の蕾)


夜の20時頃まで観察を続けましたが、結局この日は開花しませんでした。


530日:観察2日目】


 写真ではわかりにくいのですが、昨日と比較して、
・ 蕾の先端が柔らかくなっている
・ 蕾全体が若干膨らんでいる
・ 蕾の色が白っぽくなっている
という3つの変化を感じることができました。





(午前中の蕾)


 夜になると、さらに蕾は持ち上がってきました。

 しかし、夜の2030分まで観察を続けましたが、この日も開花しませんでした。


531日:観察3日目】

 昼頃に観察しに5.5号温室に向かうと、昨日と比較して、はるかに膨らみ、全体的に白っぽくなった蕾を見ることができました。





(昼頃の写真)


 今夜こそゲッカビジンの開花が見られるのではないかと思い、夜間でも綺麗な写真が撮れるデジタルカメラを用意し、16時頃からゲッカビジンの前でスタンバイし始めました。

16時頃*
 16時頃の蕾を正面から見ると、蕾の先端がほどけてきているのが分かりました。







1730分頃*
 今にも開花しそうな蕾が観察できました。





1830分頃*
 ついにゲッカビジンの花が開き始めました。





19時頃*
 中央の特徴的な雌ずいが見え始め、ゲッカビジンから香りがし始めました。





1930分頃*
 綺麗な写真を撮影するために、温室内でゲッカビジンを移動させました。




 私の手のひらと比較すると、その迫力がお分かりいただけると思います。





20時頃*
 ほぼ満開の状態になりました。




2030分頃*
 ゲッカビジンが満開の状態になったところで、花卉園芸学研究グループ及び花卉苗生産部の教職員や学生に、その香りを嗅いで頂きました。
 「鼻にずんと来る匂い」、「独特な香りがする」、「ユリ(カサブランカ)の香りに似ている」などの感想を頂きました(個人の感想です)





21時頃*
 ゲッカビジンの特徴的な雌ずいと多数の雄ずいが綺麗に観察できました。
 雌ずいは、1本の花柱が先端で18本に分岐しており、多数の柱頭を持つことが分かりました。
 雄ずいは、数えることができませんでしたが、非常に多く存在しておりました。







 また、がくや花弁が反り返っている、美しい横顔も観察することができました。





 この日は、2130分頃まで観察を続けました。


61日:観察4日目】

 昨晩、綺麗な花を咲かせたゲッカビジンは、朝にはすっかりしぼんでしまいました。





(午前中の花)



 観察終了後に、ゲッカビジンの香りについて調査したところ、主な芳香性成分として、ピーマンの香りを構成する「2-イソプロピル-3メトキシピラジン」という非常に強力な芳香性成分、スパイシーなバラの香りを構成する「ゲラニオール」、樹脂の香りを構成する「サリチル酸ベンジル」などが含まれていることが分かりました。
 「ピーマン+バラ+樹脂」と表現しても分かりにくいと思いますので、機会がありましたら、ゲッカビジンの花を観察し、その香りを堪能してみてくださいね。


 これから、梅雨の季節になりますが、植物を観察するにも良い季節です。
皆さんも、身近に溢れている芳香性を持つ植物を観察してみてはいかがでしょうか。


(学部4年:下重)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・