2018年7月31日火曜日

妖怪 人参洗い

 この時期、花卉苗生産部には、一匹の妖怪が、姿を現します。
それは「妖怪 人参洗い」です。人参洗いは、小豆洗いの親戚で、人間とオタネニンジンのハーフだとされています(諸説あり)。収穫期を迎えたオタネニンジンの果実を洗い、果肉を取り除く姿から、そのように名付けられました。人参洗いは妖力ではなく、最先端の情報と人間の造った機械を使って、休眠打破した種子を、誰よりも早く人間に売ることで、生計を立てています。
基本、悪さはしません。

 福島の会津から送られてきた大量のオタネニンジンの果実。


 これを洗い、ゴミを取り除き、果肉を除いていきます。手で揉み込むと、果皮が剥がれますが…

 数時間やってもこのような有様。

 妖怪 人参洗いは「妖力」を持っていないため、現代人から奪った「気合と根性」で、ここまで綺麗にしました。

そして最終的には、赤い果皮が一片も見えない状態まで。
人間様に買ってもらえるようにするため、人参洗いも必死です。

 夜な夜なシャリシャリとオタネニンジンの種子を洗う音が聞こえたら、あなたの後ろに人参洗いが立っているかも知れません。
 
 早くニンゲン(ニンジン)になりたぁ~い!

人参洗い


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2018年7月30日月曜日

植物も健康診断

今週でいよいよ講義が終了です。学生さんは、約2か月間の夏休み期間に入ります。教職員は働きます!
先週の栽培・育種学専門実習では、シクラメンの栄養診断を行ないました。シクラメンがどれだけ肥料分を吸収し、鉢内の土壌中にどれだけ肥料分が残っているのかを計測するものです。将来、生産者や自治体の普及関係の仕事に就く学生さんにとっては、知っておくべき技術でしょう。

若い葉を数枚切り取り、葉柄を数センチに切り分け、ニンニク絞り器を使って汁液を取り出します。それを蒸留水で希釈後、RQフレックスを用いて硝酸イオン濃度を計測します。この数値から植物体内の硝酸態窒素の濃度を計算し、生育ステージに適した濃度で推移しているかを判断します。季節や生育ステージによって、その植物体中の硝酸態窒素濃度の目安は異なります。


さらに、鉢土内に含まれる硝酸イオン濃度を計測するため、一定量の蒸留水を灌水し、鉢底から流れ出た浸出液を計測します。これにより、鉢土中のシクラメンが吸収することができる窒素肥料分を推定することができます。
植物体内と鉢土中の窒素量を推計して、両方を比較することで、過不足なく的確な施肥管理を行うことが可能になります。長年にわたる同一品種の月ごとのデータの蓄積が無ければ、比較をすることはできません。データの裏付けが有るか無いかは、見た目だけの判断に頼っていたころの栽培を考えれば、日々の業務が忙しくても、必要な作業です。
そろそろ、自分も数値の低いうちに健康診断に行かないと! 

 (渡辺 均)

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2018年7月27日金曜日

趣味の園芸 ~ペチュニア・カリブラコア編~


こんにちは。学部4年の久瀬です。
すっかり夏になり、暑い日が続いていますね。熱中症には十分お気をつけください。

今回は、私が趣味として育てた花を紹介します。
 学部3年生のとき、栽培育種学専門実習にてペチュニアの交配を行いました。
 その際に採れた種があり播種をしたところ、ついに花が咲きました!

それがこちらです。




色とりどり、様々な花が咲いていますね。
実はこの花、すべて同じ親の交配からできた種を播いたものなのです!

アップしてみると、色だけでなく形も違いがあります。







また、別の親の花になりますが、枝変わりしているものもありました。


花は育てるだけでなく、自分で作り出すこともできるという、新しい楽しみ方を知ることができました。
皆様も新しい花づくりに挑戦してみてはいかがでしょうか。


(学部4年:久瀬)


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2018年7月26日木曜日

切れたマイカ線の補修

ハウスのフィルムを留めているマイカ線




経年劣化などにより切れることがあります。




切れたマイカ線は下に落ちているので、いつも歩いているところなら
すぐに気づくはずです。
新しいマイカ線に交換しましょう。



用意するものは
新しいマイカ線(太さが同じもの)、ハサミ、フィルムを傷めない程度の程よい重り



まずは、反対側の切れたマイカ線を回収します。



手前の切れたマイカ線と併せて、同じ長さになるように新しいマイカ線を切ります。
片側を結び付けたら



反対側の端に重りを結び付けます。



そして、放り投げます。


反対側に回ってみると・・・
届いていました。




これを結びつけるのですが、
この時に線がヨレていたり、ゆるかったりすると劣化が早くなりますので、




ヨレを真っ直ぐにし、ピンと張ります。




反対側も一度結んだ所をはずし、
ヨレを真っ直ぐにします。




綺麗に張れました。

台風が来る前にやっておきましょう。
重りを放り投げるときは、通行人などに注意しましょう。
四十肩にも注意しましょう。

(長嶋)
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2018年7月25日水曜日

1000属検定、夏の陣


 雨が降らない日々が続き、深く根を張っている露地の植物たちも流石に水が足りなくなってきました。
 今週末には久々の雨が予想されていますが、どうなることやら。


 さて先週末は1000属検定の実施日でした。
 季節的に実物問題には先月に出した問題といくらか同じ植物も含まれますが、今回も不正解となってしまうと出題者としては悲しいところ…。



 学生から1000属検定のコツ?を聞かれましたが、何はともあれ、まずはリストをきちんと把握して、スペルミスなく覚えることでしょうか。

 個人的には実物を覚える場合であっても、リストを頭に叩き込んでから実物をみて、それらを照合していく方が、科名や属名がごちゃ混ぜにならずにいいかと。

 また、科名を意識して同じ科名の植物を順に見ていくと、科で共通する特徴を実感することができ、実物問題の科名欄の正答率アップや科名からの属名絞り込みを期待できます。

 図鑑などでも特徴が記されていますが、言葉だけで「○○花序」「××状の葉」と書かれてもイメージしにくいため、せっかく1000属ハウスに植物があるのであれば、実感を得ながら覚えていってほしいところです。

(安藤匡哉)

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2018年7月24日火曜日

中間発表

  この暑さはいつまで続くのでしょうか?この時期、暑さとともに学生さん達を悩ませているのが、中間発表です。
 各自の研究活動の進捗状況を、パワーポイントを用いて報告し、今後の計画等について、ディスカッションを行う場です。

頭をフル回転させ、パソコンに向かっています。

 今日と来週の火曜日に、中間発表が実施されるため、学生さんの出入りが多くなっています。
 このようなプレゼンテーションを行う上では、もちろん伝えるためのテクニックも重要ですが、その前段階の研究(仕事)への取り組み方も重要です。発表者一人一人が、どのような想いや熱量で研究(仕事)に取り組んでいるのか?はプレゼンテーションにも表れます。
 うちの研究室には、「怒られたくない・言われたことだけをやればよい」などという次元で、研究に取り組んでいる人はいないでしょうから、中間発表が楽しみですね!
24日の天気は、黒い沼周辺で、ゲリラ豪雨や雷が発生しないことを祈ります。笑



黒沼


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2018年7月23日月曜日

植物も夏バテ

暑いですね。梅雨が明けてしまうと園芸店でのガーデニング関連商品の売れ行きが極端に悪くなってしまうようですが、今年の夏は特にその傾向が強いようです。この連日の猛暑では、仕方がない気もしますね。私たちも戸外に出ていること自体、熱中症の危険性が高まりますので・・・。
とはいえ、すでに花壇やプランターに植えられている植物たちの世話はしなければなりませんが、その植物も暑さによるダメージをかなり受けているようです。

上の画像はコンテナに植えられているぺラルゴニウムです。花は咲いてはいますが、葉が黄変し、白っぽくなっていますね。これは、暑さにより根が傷んでしまいクロロシス(白化)が起きています。最近、このような症状を多く見かけるようになりました。暑さがその原因の一つと思われていますが、同じ場所に植えられていても、クロロシスが起きていない品種もありますので、暑さに対する耐性にも品種間差があるようです。        
対策としては、高温が原因ですので、風通しが良く、午後からの強い日光が当たらない場所に移動させるか、コンテナカバーやブロックなどを使って容器の周りに当たる直射日光を遮り、地温の上昇を防ぎ、日中の水やりはできるだけ控えましょう。また、肥培管理として、追肥は微量要素入りのやや薄めの液肥を与え、植物の消耗をできるだけ防ぐと良いでしょう。
人間の夏バテ対策は? 植物と同様に暑さ対策と十分なミネラルの摂取が重要ですね。 うなぎも良いですけどね。


 (渡辺 均)

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2018年7月20日金曜日

ランタナ


 こんにちは、学部4年の木下です。
 暑い日が続き熱中症になる人も増えているので、外での作業ではしっかり水分を取るようにしたいですね。


 今回ご紹介するのは1000属ハウスにあるランタナ(Lantana)です。
 ランタナはクマツヅラ科の植物で、花色が次第に変化するので和名はシチヘンゲと言います。
 街中でもよくピンクや橙などの綺麗な花を咲かせているのを見かけますね。

 1000属ハウスにあるランタナは黄色です。




 よく見ると、同じ黄色のランタナでも葉の色と模様が異なるのがわかります。
 花色だけでなくこのような違いがあるのはとてもおもしろいですね!


 涼しい屋内も良いですが、鮮やかに咲いている花を見に夏休みは色々な場所に出かけてみたいです。


(学部4年:木下)

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2018年7月18日水曜日

日焼け止め完備?


 陽が陰り少しは過ごしやすくなるかと思いきや、湿度が加わってまとわりつくような暑さに。
 天気予報の温度情報を見るだけで気が滅入ります。

 そんな暑い中、涼し気な白い化粧に彩られた植物が花期を迎えています。




 こちらはハンゲショウSaururus chinensisです。

 漢字では「半夏生」や「半化粧」と記され、前者は、開花期である7月が七十二候のひとつである半夏生(夏至から11日目)にあたることから、後者は、開花期に上位葉の半分~大部分、あるいは葉の表面だけが白く染まることに由来するといわれています。


 この花に見える化粧部分は、葉が変化した苞葉と呼ばれるもので、光合成の代わりに花のありかを示し、目立たせる目的があります。



 実際の花は、花穂が細長く伸び、あまり目立たない色の小花を多数つけていますね。
 学名のSaururusもギリシャ語で「トカゲの尾」という意味で、この花序の形に由来するようです。

 生薬としては、三白草(サンパクソウ)という名で全草が用いられます。
 ドクダミに似た独特な臭いをもつ精油成分をもち、煎じて飲用することで利尿作用を示すと同時に、冷ました煎じ腋で腫れものを洗うことで腫れを引きます。
 あまりいい香りではなさそうですが、その分効いてくれそうですね。

 さて、今週末には1000属検定が開催されます。
 C級リストにハンゲショウは登場しませんが、リストに載っている肉穂花序を持つアレやコレが出るかも?



(安藤匡哉)



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2018年7月17日火曜日

第2回JFS審査会

 暑い。とにかく暑いですね。熱中症にはくれぐれもお気を付けください。
そんな猛烈な暑さのなか、本日は、第2回JFS(ジャパンフラワーセレクション)の審査会が開催されます。前回の審査から約2ヶ月が経過しました。今回は、どのような評価が下るのでしょうか?楽しみです。

 さて、そんなJFS審査花壇ですが、6月下旬に紹介したように、ペチュニアやカリブラコアは一斉にピンチを行いました。これは、梅雨時の蒸れの軽減や、株をドーム型に綺麗に咲かせるために行ったものです。

下の写真がピンチを行った直後の様子です。
咲いていた花をバシバシ切って、すっかり爽やかになっています。


 そして、これが現在の様子。


 審査中のため、アップの写真を撮ることが出来ないのが残念ですが、まるでタイム風呂敷を掛けたように、株がドーム型で、満開です!今年は梅雨も短かったため、植物の痛みも少なかったのですが、ピンチをしていなければ、茎は伸び、株元は枯れ、花数も減っていたでしょう。
 ピンチ+追肥で、長く美しくご家庭の植物を楽しんでもらうことが出来たなら、きっとますます園芸好きが増えるような気がします。

黒沼



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