2019年3月18日月曜日

ヤドリギの発芽

サクラの開花予想日がニュースで流れる季節になってきました。花卉・苗生産部前に植栽されている早咲きのサクラ啓翁桜’も見頃になってきました。このサクラは根を暖めて開花を早める実験に使用したものです。実際に根を暖めると2週間ほど開花が早まりました。


ミツバチも忙しそうに飛び回っています。このサクラの花もセンターで販売されているハチミツに少しは貢献しているようです。


さて、今日の話題はヤドリギです。昨年の11月に生薬サンプルを作るためにヤドリギ(ビャクダン科 Viscum album subsp. coloratum Kom.)を集めてきました。ヤドリギは落葉樹に寄生する常緑の半寄生植物です。 枝や葉を乾燥させて煎じて服用すると強壮剤や利尿剤になり、腰痛や神経痛にも効果があるようです。枝には淡い黄色の果実をつけていました。


果実の赤いアカミヤドリギもありました。




この果実の果肉を取り除き(果肉はとても甘くて美味しいのですが、何せネバネバです・・・)、昨年の12月に薬草園の落葉樹に播種(?)しました。 下の画像の木はケンポナシですが、薬草園に植栽されているクワ、セイヨウナシ、コブシ、キジュにネバネバの糸を引く種子を木の幹に付けました。本来は、ヤドリギの果実を小鳥が食べ、消化された糞と共に糸を引くような種子が樹木に付着し、そこから発芽するような種子散布を行なっています。




今回、私が小鳥の役目(口に含んだだけです!)をして、木に付けてから3カ月ほどが経過したところで、いくつかの木に付けた種子から根(吸根)が伸び、幹の中に根を伸ばし始めていました。




ヤドリギの発芽と背景に写っている柏の葉キャンパス駅前のタワーマンション、ららぽーとの画像がミスマッチですね。


この小さなヤドリギの種子に冬の寒さをしのぎ、固い樹皮を破るだけの根を伸ばす生命力があることに驚かされます。当センターの薬草園でその様子を観察されてはいかがでしょうか。


(渡辺 均)
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