先日、東京都のサクラ(ソメイヨシノ)の満開宣言のニュースを耳にしました。千葉県内のサクラも開花し、もうすっかり春の陽気となっていますね。
さて、第8回は、春に花を咲かせるジンチョウゲをご紹介いたします。
先日、千葉大学 園芸学部 松戸キャンパスを訪れた際に、裏門の近くにある「おひさまガーデン」に、ジンチョウゲが植えられていることに気が付きました。
ジンチョウゲ(Daphne odora Thunb.)は、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑性の植物です。原産は中国であると考えられており、日本には室町時代以前に中国より伝わったとされています。
漢字では「沈丁花」と書きますが、これは、ジンチョウゲ科の香木の樹液が長い時間をかけて固まった樹脂「沈香(じんこう)」と似た香りがすることと、フトモモ科の植物「丁字(ちょうじ、蕾とがくを乾燥させたものはクローブと呼ばれるスパイスになります)」に花姿が似ていることが理由であるとされています(諸説あります)。
花を観察してみると、松戸キャンパスのジンチョウゲは、白色の品種であることが分かります。また、複数の小花が集まって、1つの花を形成していることが分かります。
花弁のように見える白色の部分は「がく」が花弁化したものであり、このがくの裏側が淡紅色の品種もあります(但し、松戸キャンパスでは見ることができません)。
花に続いて、葉にも注目してみると、互生(1つの節に対して、1枚の葉が互い違いに付くこと)であることが分かります。また、ジンチョウゲの葉は革質で、光沢があります。
そして、ジンチョウゲは非常に強くて甘い香りが特徴的で(私個人の感想です)、その香りは、夏のクチナシ、秋のキンモクセイと共に「三大香木」と呼ばれています。
ジンチョウゲの種名のodoraが「芳香の」という意味を持つラテン語であることからも、ジンチョウゲの最大の特徴は「香り」であると言えるでしょう。
花も香りも美しいジンチョウゲですが、花や根に毒があることが明らかになっています。
そのため、精油(エッセンシャルオイル、植物の芳香物質を抽出したもの)や切花として販売されることはほとんどありません。
皆様も、街の中でジンチョウゲを見かけた際は、その上品な香りを嗅いで、サクラで感じる春とは一味違う春を感じてみてはいかがでしょうか。
(学部3年:下重)
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