ここ2回ほどは、ユーカリ、ペパーミントと、「葉」が香る植物をご紹介していましたが、今回はクリスマスローズという「花」の中で芳香性のある原種や品種をご紹介いたします。
すでにご紹介していますので、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私も2月16日に「第17回 クリスマスローズの世界展」に行って参りました。
クリスマスローズ(Helleborus)は、キンポウゲ科クリスマスローズ属の植物です。フクジュソウやアネモネと同じキンポウゲ科ですので、似たような花の形をしたものも多く存在しています。
沢山の品種のクリスマスローズが展示・販売されている中で、私は、芳香性のある原種や品種に注目して観賞しました。
1つ目に、「芳香の原種」であるリグリクスをご紹介いたします。
リグリクス(H.liguricus)は、北イタリア・フィレンツェの近郊リグリア湾が原産であることから、その名が付けられています。
グレープフルーツのような柑橘系の香りがすることに加え、薄黄緑色の花が咲くことが特徴です。また、他の原種の多くは秋に落葉しますが、リグリクスは常緑です。
2つ目に、ボッコネイをご紹介いたします。こちらも「芳香の原種」になります。
ボッコネイ(H.bocconei)は、バルカン半島を中心としたヨーロッパに自生しています。
葉の切れ込みが大きく、花は黄緑色でやや小さめです。
3つ目は、加藤農園さんで育種されたクリスマスグリーンゴールドです。
淡黄色の花が咲き、葉少し黄色がかっている品種です。
ここからは、「新花コンテスト」の入賞花や出品花から、いくつかご紹介いたします。
1つ目は、花郷園さん出品の「Happy
Bnde」です。
先ほどご紹介したリグリクスを交配に用いており、芳香性を持っています。
2つ目は、野田卯一郎さん出品の「矮性斑入りボッコネイs.」です。こちらは、「新花コンテスト」で特別賞・サカタのタネ賞を受賞している品種です。
芳香性を持つ緑色の花を咲かせる品種です。
3つ目は、加藤農園さん出品の「ピーチコロン」です。こちらは、「新花コンテスト」で特別賞・ミヨシ賞を受賞している品種です。
淡いピンクの芳香性を持つ花を咲かせる、フレグランスクリスマスローズになります。
今回、「第17回 クリスマスローズの世界展」において、様々なクリスマスローズを観賞したことで、クリスマスローズの草丈や花色、芳香性などにおける多様性を再認識することができました。
また、来年も「クリスマスローズの世界展」で、芳香性を持つ新品種を発見してみたいと考えています。
(学部3年:下重)
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