シカクいカーテン

　陽射しの強い日は相変わらずの暑さですが、雨のぱらつく曇天には肌寒さを感じるようになりました。

　9月も中旬に入っているので当たり前といえば当たり前なのですが…。

　少し季節を過ぎましたが、そんな暑さを植物の力を利用して乗り切ろう、という試みのひとつに「グリーンカーテン」というものがあります。

　これは特につる性の植物を建物の外側に生育させることで、建物内の温度上昇を抑制し、冷房などに用いるエネルギーの省力化を狙う方法です。

　テレビなどでも何度も取り上げられ、ホームセンターでもよく見かけるようになったので、すでに皆さんの周りでも定着しているかもしれませんね。

　このカーテンに利用する植物としては、キュウリやゴーヤなどがメジャーですが、ここでひとつ推してみたいのがこちら、「シカクマメ」です。

　支柱に張ったネットを飛び越えて、近くの樹木にまで茎を伸ばすほどの生長力。

　隙間の無いほどに生い茂った葉は、先のとがったキュートなカタチ。

　和を感じる薄紫色の花も涼し気ですね。

　そしてなんといっても、この独特な実。

　四隅にヒダのついた実の部分は、光っているような蛍光色も相まって、周りとの違和感を覚えるほど。

　このシカクマメ、眼で見て楽しむほか、食べても美味しいとのこと。

　塩を加えて茹でればシャキシャキとした歯ざわりを楽しめるため、サラダに入れたり、あえ物に利用されます。

　また、実だけでなく、花や葉、地下根（イモ）も食に用いることができます。

　以前に別の植物でグリーンカーテンを作ってみた方も、今度はシカクマメのカーテンを試してみてはいかがでしょうか。

(安藤匡哉)

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