猛暑が続いていますね。この暑さの中、私たち3階のフロアのエアコンは長期休暇中(故障中)・・・。このフロアの職員は、ふだんはなかなかお見せできない格好でクールビズ実行中です。それにしても暑いです! 早く修理して欲しいものです。
さて、種子の発芽に必要な条件って何でしたでしょうか? 水分や温度条件などはもちろんですが、種子の熟度や休眠性も関係していましたよね。
自家交配した種子、種子の休眠性のはっきりしない野生種の種子、発芽率がわからない種子、貴重な種子・・・。そのような種子を渡されたら、皆さんだったらどのような対処をして、播種をされますか?
種子の小さなものを用土に播くと、用土と種子の見分けがすぐにつかなくなってしまいますよね。播種して10日もして、発芽しなかったらそれでおしまいと諦めてしまっていることはありませんか?
ということで、園芸学科3年生の栽培・育種学専門実習の花卉・苗生産コースで、各自でペチュニアを交配・採種して、そのような場合に対処できる播種方法をマスターして貰いました。その一部をご紹介します。
まず、種子を5mlのサンプル瓶に入れ、次亜塩素酸ナトリウム1%溶液で数分間滅菌し蒸留水で3回以上洗浄します。
50ppmのジベレリンを洗浄の終わったサンプル瓶に入れ、スポイトで種子ごと吸い上げ、濾紙を数枚敷いたシャーレに播いていきます。傾けると濾紙からジベレリン溶液がしみ出るくらいが適量です。パラフィルムで密封し、シャーレのふたに播種日と交配組み合わせを書いて、蛍光灯を点灯させた25℃のインキュベーター内で発芽させます。
1週間後、根が伸びてきたものや子葉が展開したものをピンセットを使って、植物体を傷つけないように丁寧に用土を充填して湿らせたセルトレイに植え付けます。灌水後、20℃~25℃の発芽室でしばらく管理します。
ここで、まだ発芽していなかったら?
・種子が腐敗していないか確認
→ シャーレ内でカビが多発するときは、すでに種子が腐っている
ことが多いようです。「しいな」かも知れませんね。
種子がまだ生きているようだったら?
・再度、洗浄する。
・5℃の冷蔵庫に入れて2か月以上低温処理し、その後適温下の
インキュベーターに入れて発芽させる。
それでも発芽しなかったら。
・いったん回収してしばらく乾燥させ、再度洗浄、播種、
温度処理を繰り返す。
諦めず、執念深く発芽するタイミングを探し、発芽を待ち続けましょう!
発芽したものについては、セルから順次ポットに上げていくと、今年の10月頃には色とりどりの花を着けることでしょう。
(渡辺 均)
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