今回はシクラメンの栄養診断法についてご紹介します。
特に栽培期間の長いシクラメンなどを栽培するときに、気温や光などの環境条件、季節などの変化にともなう栄養状態を把握して肥培管理をしないと、花数や葉数が少なくなり、品質が悪くなってしまいます。
そのため、適正な肥料分が土にあるのか、そしてそれらの栄養分がきちんと植物に吸収されているのかを確かめるべく、定期的に栄養診断をおこない、適切な肥培管理に努める必要があります。
生産現場では経験に伴う肥培管理が一般的ですが、近年では、栄養診断によって植物体の栄養状態をデータ化し、肥培管理に努めている生産者が増えてきています。
今回は、生産現場で広く利用されている「RQフレックス」を用いた栄養診断法について紹介します。
RQフレックス
生産現場においてRQフレックスが広く用いられている理由がいくつかあいます。
・1台で多項目の測定が可能
・分析方法が簡易である
・どこへでも持ち運び可能(野外での分析に適している)
・時間・コストの節約(わずかな費用で迅速な分析ができる)
これらの利点から、生産現場の栄養診断において広く使われています。
計測に用いる部分は葉柄部分です。
特に、リアルタイムでの吸収状況を知るため、まだ展開していない若葉の葉柄を用います。
葉柄を集めて潰し、樹液を蒸留水で薄めたものに専用の紙を浸します。
これを機械本体にセットすると、栄養状態の数値データが出てきます。
これらの得られた数値は、植物種だけでなく、品種によっても異なる範囲を示すことから、正常に生長している個体のデータを蓄積しておく必要があります。
シクラメンのように栽培期間が長い植物では、生育期(栄養生長期・花芽分化期)によって必要な栄養の量や組成が変化するため、それに応じた数値に合わせた肥培管理が重要です。
今回紹介したような、生産現場で植物の状態をデータ化する取り組みは、今後さらに普及していくのではないでしょうか。
(修士2年:井上)
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