より太きを目指して

　湿度と温度がともに高い日が続き、少し動いただけでじっとりとした空気に包まれているような感覚がしますね。
　薬草園の灌水頻度が減るのはいいのですが、久々に快晴の空も見たいものです。

　さて、先日に種子を採るために外部に置いていたタンジンですが、委託栽培の生産者の方から根の収穫物のサンプルが届きました。

　前回紹介しましたが、乾燥させたタンジンの根は狭心症などの症状に利用される生薬です。

　掘り上げてからすぐの根は、ずんぐりと丸く、直径2cm近くの太い根もみられます。

　これに対して乾燥を早めるために細かくしてから温風をあてて乾燥してみると…

　随分とダイエットに成功してしまった(？)ようですね。


　一番右のグループは乾燥前から細めでしたが、乾燥後の形状として細すぎるため、商品価値はあまり期待できません。
　最も太い根が大量に採れるのが理想ですが、圃場単位でみると太い根の量は少な目で、やはり根の多くが細くなってしまいます。

　栽培条件や栽培手法に加え、苗の作り方や定植時期を調整することで、より太い根を大量に得られるような効率的な作り方を目指したいところです。

(安藤匡哉)

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