2019年4月26日金曜日

花の香りに酔い痴れて 第10回 ハマナス

 こんにちは、学部4年の下重(しもじゅう)です。

 先週から、私の在籍している花卉園芸学研究グループに、園芸産業創発学プログラムの学部2年生2人が加わりました。

園芸産業創発学プログラムは、「園芸産業の未来を支えるプロフェッショナル人材の育成」を目的とした、特別な教育プログラムです。
学部2年生の4月という早い時期から、花卉園芸学研究グループで専門性を高めることで、日本の園芸産業の発展を担う人材に成長してほしいと考えています。


さて、記念すべき第10回は、北海道の花に指定されているハマナスをご紹介いたします。

千葉大学環境健康フィールド科学センターの薬草園に、ハマナスがあります。



ハマナス(Rosa rugosa Thunb.)は、バラ科バラ属の落葉性の低木です。
東アジアの温帯~亜寒帯に分布しており、日本では、北海道~本州の海岸の砂地に自生しています。

ここからは、ハマナスの部位別の特徴や利用方法について、ご説明いたします。

【花】
ハマナスの花を観察すると、5枚の濃桃色の花弁を持つ花が咲いていることが分かります。
また、ハマナスの花には芳香性があり、ハマナスの花の香りを嗅ぐと、バラによく似た、甘くてフローラルな香りが感じられます(私個人の感想です)
さらに、ハマナスの花弁を乾燥させたものは、生薬「玫瑰花(まいかいか)」として利用され、「下痢止め」、「月経過多」、「疲労回復」の効果があるとされています(個人差があります)



【果実】

 花弁が散った後の「がく」の下をよく観察すると、果実が膨らみ始めていました。



 花が終わった後の紅熟した果実は「ローズヒップ」と呼ばれており、ビタミンCを多く含んでいることから、生食や果実酒に利用することができます。これから、紅く色付くのが楽しみですね。


【葉】
 葉に注目してみると、葉脈が深く入っており、周縁部が円鋸歯状(のこぎりの歯のような細かい切れ込みが入っており、特に、歯の先が丸くなっている状態)になっていることが分かります。




【茎】

 茎にも注目してみると、トゲが非常に沢山存在していることが分かります。
 ハマナスを観察する際や実際に育てる際には、このトゲに注意しましょう。



【根】
 ハマナスの根にはタンニンが多く含まれており、秋田県の北秋田市(旧鷹巣町)で生産されている絹織物「秋田八丈」の染料として利用されています。
 「秋田八丈」は、江戸時代後期の文化年間(18041818)に、蓼沼甚平が、県内に自生しているハマナスの根を染料に使用して、絹織物を渋みのある鳶色に染め上げる技法を開発したことがきっかけで、現在まで生産され続ける伝統的工芸品となったそうです。


 ここまで、ハマナスの部位別の特徴や利用方法をご説明いたしまして、ハマナスは、観賞用(植物体全体)、薬用(花弁)、食用(果実)、染料としての利用()に加え、芳香性の利用()が実現されている非常に魅力的な植物である、ということがお分かり頂けたのではないでしょうか。

 私も、花卉園芸学研究グループのメンバーとともに、ハマナスのような魅力溢れる人材になるために、日々努力していきたいと考えています。


(学部4年:下重)

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