2018年11月6日火曜日

トルコギキョウ生産者「渡邉華園」の見学

 先週の10月30日に、静岡県のトルコギキョウ生産者である渡邉華園さんに見学に行ってきました!
 なにを隠そう、渡邉華園さんは、昨年度まで当研究室に在籍していた渡邉勇暁さんのご実家です!勇暁さんは卒業後、就農し、今回の見学が実現しました!

 渡邉華園さんは、トルコギキョウを周年生産している全国でも珍しい生産者です。生産品種の特性を理解しながら、年間約60品種を定植することで、周年生産を可能にしています。もちろん、出荷時期に合わせて栽培方法も工夫しています。

ロゼット回避のための苗冷施設の見学の様子

 今回の目的の一つは、勇暁さんが研究で取り組んできたチップバーンの発生について、生産現場のスケールで観察することにあります!渡邉華園さんでは、10月中旬が最もチップバーンの発生率が高く、その時期に見学させて頂きました!
(勇暁さんの研究成果は来週、ご紹介します。)

この写真の中央部の天芽の葉先が枯れているのがお分かりいただけますでしょうか?(チップバーンとは、別名、葉先枯れ症といいます。)また、天芽にチップバーンが発生し、生育が止まったため、両脇の側枝が伸びています。
 これにより、チップバーンの発生する品種は、脇芽の数が増え、芽かきの作業負担が増加したり、他の品種と比較し、生育が遅くなってしまいます。

この写真の手前の紫色の品種が、チップバーンの発生により、生育が遅延した品種です。その他の品種は、既に出荷を終えているため、数本しか株が残っていません。特に、渡邉華園さんのような、綿密な作付け計画のもと周年生産を行っている生産者にとっては、数週間の遅れで、ほとんど出荷できないということも... 実際に、この温室は近日中に土壌消毒を行うため、それに間に合わなかった株は廃棄してしまうそうです。

 チップバーンの発生については、時期や生産場所などによって、それほど問題視されてないこともあるようですが、実際の生産者さんに現物をみせてもらい、話を聞くと、やはり説得力が違います。
 環境条件、品種特性、栽培方法など、様々なファクターが関与しチップバーンは発生するため、この発生要因を明らかにすることは、大変悩ましく、私の力が試されているような気持ちです。
 しかし、ローマは1日にしてならず!まずは、一つ一つ丁寧に実証していき、少しでも生産者さんの役に立つような情報発信を行っていきたいと思う今日この頃です。

最後になりましたが、見学をご快諾頂いた渡邉華園様に、心より御礼申し上げます。


黒沼



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