先週は北海道の安平町に出かけていました。北海道勇払郡安平町は、メロンの栽培、畜産(乳牛)や競走馬の生産等の一次産業が盛んな町です。新千歳空港から車で30分ほどのところにあります。先月9日の北海道胆振東部地震のほぼ震源に位置し、隣町の厚真町に比べれば、地震の被害は小さいとのことでしたが、家屋の倒壊や道路の被害はかなり大きなものだったようです。移動中も道路の陥没、亀裂がいたるところで見られました。早期の復旧が待たれます。
出張の目的は、同地で種イモの生産を行っているキクイモの生育状況の調査です。キクイモは健康機能性植物として、近年注目を集めていますが、北海道ではブタイモとも言われ、家畜の飼料として利用された歴史があります。また、それが今では逃げ出し、生育が非常に旺盛なこともあり、畑の雑草として農業者に嫌われた存在でもあります。一方、寒暖差の激しい北海道の気候では、キクイモの機能性成分のイヌリン含量の高いイモが収穫することができることから、その植物資源の再活用と産地化が期待されています。
ということで、自生系統を含めて、栽培されている数系統の数か所からキクイモを掘り上げ、収量や塊茎の大きさ、形状や大きさごとの塊茎の収量等を調査しました。
調査開始! と作業着と長靴で畑の中に入れば、映画Field of Dreams のトウモロコシ畑さながらに、ずうーっと向こうまでキクイモが続きます。そんな学生時代に観た映画を思い出しながら、草丈が2mを超えるキクイモをかき分け、かき分け、足をとられながらも全身枯れ葉だらけになりながら畑から出てくることになりました。もちろん畑から出てきたのは、映画の主人公ケビン・コスナーではなく私・・・。すみません。
また、サンプルとして収穫された品種・系統ごとに生食と加工後の食感や味の違いを確認しました。それぞれの品種・系統の特性と食材としての可能性について再確認しました。今後は、成分等を分析する予定です。
他の品目でも同様ですが、植物資源の再評価、歴史的背景を考慮しつつ再活用の可能性を検討し、適地適作を行なうことによって、キクイモが当地にとってまさしく「Field of Dreams」になることを願っています。
(渡辺 均)
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