2016年8月19日金曜日

ストックの不思議

ストック(Matthiola incana)は、南ヨーロッパ原産のアブラナ科の植物です。
園芸品種は、茎の短い矮性や枝分かれの多い分枝性など多岐にわたります。また、色幅も広く、咲き方も一重、八重、スプレー咲きなど多様なことも特長です。

通常ストックのタネを播くと,花弁が多くボリュームのある八重咲きタイプと、花弁が4枚の一重咲きタイプがだいたい半分ずつ(50%)出現します。

八重咲き株からはタネが採れなく、一重咲き株から採れたタネを播き、約半分の八重株を得る仕組みを利用しています。

一般的に市場では、観賞的価値の高い八重咲きタイプが流通しており、一重咲きのものはあまり売れません。

種子の段階では判別ができないため、幼苗時に一重を間引き八重と思われるものを残し栽培します。この作業を八重鑑別と呼びます。

子葉の段階でなら、ほんの少し一重と八重を見分けるポイントがあります。

八重咲き:発芽が早い・子葉の色が淡い・子葉の面積が大きい・子葉が楕円形
一重咲き:発芽が遅い・子葉の色が濃い・子葉の面積が小さい・子葉が丸型



先日、播種したストックのタネが発芽してきたので、八重鑑別を行いました。


鑑別前のセルトレイ

始めての八重鑑別とのこともあり、自身がありません
不安ながら一重咲きと思われるものを抜いていきます。


鑑別後のセルトレイ

結果は咲いてからのお楽しみです。
こちらのストックは、戸定祭(松戸キャンパス大学祭)で販売する予定です。
少しでも多くの八重咲きが残ってくれたことを祈るばかりです。


(修士1:井上)

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