今月上旬にオタネニンジンの栽培の件で島根県の大根島(松江市八束町)に行ってきました。島根県の大根島は、日本に残る江戸時代から続く数少ないオタネニンジンの栽培地です。今年は晴天と高温が続き、雨が少ないため、畑の土がカラカラでした。順調に生育しているように見えましたが、今後の生育が心配です。
大根島でのオタネニンジン栽培の特徴は、同じ土地で14年に一回栽培する輪作体系が昔から出来上がっていることです。休耕期間も含めて、ボタンもしくはシャクヤク、ムギ、最近ではソバの栽培も盛んです。また、観光資源(景観)としての考え方から、道路沿いには昔ながらの方法での栽培が行われています。
オタネニンジンは北向きに開いたクリの木を柱にして、麦藁の屋根の中で栽培が行われています。
ちょうど、その屋根用のムギの収穫が行なわれていました。このムギは食用ではなく、ただオタネニンジンの屋根用に昔から栽培をされてきた系統のようです。
一時は、六次産業化のブームを受けていろいろと食材としての活用法を検討されたようですが、どれも×だったとか・・・。どう調理をしても不味いそうですが、なぜ、この系統が残されたのかは良く分からないそうです。おそらく、昔は家畜の餌に利用されたのではないでしょうか。
他の人参産地の長野では、稲藁を屋根に利用していますが、大根島では汽水湖の中海に囲まれ、米作に向かない土地であったこともあり、麦が栽培されるようになったようです。
大根島での長いオタネニンジン栽培の歴史の中で受け継がれてきたこのムギですが、これからも伝統を受け継ぎ、地域の貴重な資源として活用されていくことでしょう。
(渡辺 均)
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