夏の暑さも過ぎ去…ってはいなかったですね。
今週は、温度も湿度もなかなかの高スコアを叩きだしています。
通勤の際は、半袖では肌寒さを感じるようになってきましたが…。
さて、9月も終わりに近づき、日も短くなってきた今日この頃、1ヶ月ほど前にご紹介した私の研究植物である『ダンギク』が開花期を迎えています。
この茎を取り囲むように、小花を咲かせる花房部分が段状につく様子から、『段菊』の名がつけられたと考えられています。
1段あたりに咲く小花の数は自生地によって異なり、少ない場所のものでは40花以下、多いものでは100花に達することも。
このボリュームの違いは見た目にも大きく影響しそうです。
また、ダンギクは『花色:青紫』と表記されることが多く、確かに小花の色はそう見えますが…。
ひとまとめに青紫色、といっても濃淡だけで全く印象が変わりますね。
並べてみると違いがはっきりと分かります。
手前の薄い花色の個体は長崎市周辺に自生していた集団から、奥の濃い花色は長崎県対馬に自生していた集団から採種した栽培個体。
花色だけでなく、葉の形も丸っこいものと細長いもので違って見えますね。
そのほか、園芸品種としては桃色や白色の花をつけるものも。
涼しげな色とは異なり、柔らかな印象を与えてくれます。
この色変わりはブリーダーによって長い年月をかけて作られた…わけではなく、自然にも変異として現れます。
長崎県五島列島で確認された白花の変異個体。
1株だけ周りと明らかに異なる花色を示しました。
古くから愛されていた記録も残っており、日本では宝永7年(1710)の江戸時代の書物『増補地錦抄』に「菊の名にて菊にあらずこまかに集りたる花ひらく葉段々に車に付て花も其ことく紫と白二種有」という記事が載せられています。
江戸時代に同じように愛でられていたと想像すると、なかなか感慨深いものです。
組み合わせてみると、賑やかな絵になりました。
仕立て方次第では、3色ミックスなり、濃淡ミックスの鉢花も作れそうですね。
初秋を彩るダンギクの最盛期をご覧いただきました。
(安藤匡哉)
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