2016年9月23日金曜日

米沢藩主 上杉鷹山公の植物を使った政策

 本日は、私の故郷でもある山形県の偉人「上杉鷹山公」について紹介します。
山形県に縁のない方にもお付き合い頂ければと思います・・・

 上杉鷹山は、江戸時代中期の米沢藩9代藩主です。
 当時深刻な財政難を抱えた米沢藩において、大検約や農業開発などの政策により、再生のきっかけを作ったことから、江戸時代屈指の名君として知られています。
 この名君による政策の一部は、現在でも文化として地域に根付いています。


 これは「お鷹ぽっぽ」と呼ばれる米沢市笹野に伝承する笹野一刀彫の郷土玩具です。
上杉鷹山公が、農民に冬の副業として、工芸品の制作を推奨したことがきっかけとされており、私の祖父母の家にも飾られていた記憶があります。

 この笹野一刀彫には、ウコギ科ウコギ属のコシアブラ(Acanthopanax sciadophylloides)が使用されています。
コシアブラ開花の様子

コシアブラの幼木

コシアブラの新芽

 コシアブラは、落葉高木で、若葉にはケンフェロールやイソクエルシトリンが含まれており、高血圧症などに煎用されるそうです。フィールド科学センターの薬草園にも植栽されています。
また、新芽は天ぷらやおひたしとして食されています。写真の新芽はまさに食べごろです。


こちらは、薬草園のウコギ(Acanthopanax sieboldianus)です。

 ウコギは中国原産の落葉低木で、根皮を五加皮と称して、強壮・鎮痛薬として利用されています。
 また、ウコギは棘があること、若葉が食べられることから、食用を兼ねた生垣として、上杉鷹山公により推奨されました。現在では、うこぎご飯が郷土料理として、親しまれています。


 200年以上たった今でも文化として根付いているのには、上杉鷹山公が名君であったことに加え、自然(植物)をうまく利用し、その自然が保たれているからこそ、なのかもしれません。


 最後に、植物とは関係ありませんが、上杉鷹山公の有名な言葉を紹介します。

「なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬ成りけり」

ノスタルジーも一瞬で冷め、心が少し苦しくなってきた気がします。
気がするだけです・・・



学生:黒沼

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