夏バテするんです

こんにちは。

梅雨のころは「今年は冷夏かなぁ」なんて思っていましたが、

やはり晴れるようになってからは真夏日の連続・・・。

人間は暑さで参ってしまいそうですが、植物はどうでしょうか？

日中は直射日光が当たり続け、コンクリートの照り返しが強い我が家の屋上の植物を観察してみました。

こちらは‘ラピスラズリ’というフロリバンダ系のバラ。薄藤色を咲かせます。

しかし、春の花と比べて花径が小さく花弁も少なくなっています。

（比較の画像が無くてすみません）

全体の姿を見てみるとこんな感じ。

葉が少なく、全体的に器官（葉，蕾，新梢の太さ）が小さくなっています。

高温環境下では、四季咲きのバラも消耗しているので、

できれば花は咲かせず休ませてあげた方が良いかもしれません。

秋になればきっとまた元気な花が見られるでしょう。

近年は暑さに強い品種も増えているそうですが、

花色が藤色系の品種は生育が旺盛でないことが多いので要注意です！

続いては、ダリアです。

一見大きな花を咲かせて元気に見えますが、

花色は明らかにムラがあり外側の花弁はまだ老化していないのに色褪せています。

ダリアは、暑いイメージのメキシコ原産ですがメキシコの中でも冷涼な気候の場所に自生している植物で、高温下では花芽形成や器官の発達がうまくいかずに花が小さくなったり花色が変わってしまったりします。

そのため、無理に咲かせるよりは秋の開花に備えて地際近くまで切戻すという夏越し方法が良くとられています。

温暖化に伴い、あえて球根の植え付けの時期を遅らせて地上部が若い状態で夏を過ごさせるという栽培法もあるそうです。

３つめはこちら

これはなんの植物でしょうか？

鉢花でもこのブログにたびたび登場するオステオスペルマムです。

この植物はバラやダリアのように高温で弱るというよりは、

一定の低温に遭遇することで花芽が形成される植物であるため、

春に開花した後は新たな花芽は形成されず栄養生長が続きます。

（花が咲かなくなっても異常ではありません）

秋になって涼しくなるとまた開花することもありますが、

基本的に一斉に開花するのはまた来年の春です。

それまで切り戻し（ピンチ）や施肥によって草姿が乱れないように維持していきます。

そして最後はこちら。

ハイビスカス‘ボレアスブルー’

夏といえばひまわりに続いてよく連想される植物ですが

実はこの植物（特に大輪のハワイアン系）は高温と強光に弱く、

真夏も高温多湿で直射日光の射す屋外に置きつづけると弱ってきます。

この個体は木漏れ日が数時間あたり、日中はほとんど間接光だけの室内で栽培しています。意外と窓辺でも育つんです！

私も小さい頃はそれを知らずにガンガン日に当てて弱らせていました・・・。

ハイビスカスは夏バテの他に根詰まり、肥料切れを起こすとすぐに下位の葉から

黄化して落葉し始めるので、

早めに対処しないと取り返しがつかないことになります。

さて、ひまわり、朝顔、ポーチュラカのように夏大好き！という植物もある一方で、ヨーロッパなどが原産の植物を筆頭に暑さが苦手な植物もたくさんあります。人間が暑いと感じた時、植物は暑さにどう反応しているかよく見てあげてください。

学生：芳垣

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