2013年5月20日月曜日

オタネニンジン(朝鮮人参・高麗人参)



花卉・苗生産部では花卉類のほかに
薬用植物や健康機能性植物の栽培に関する研究も行っています。

今日ご紹介するオタネニンジンもその研究対象植物です。





Panax ginseng C.A.Meyer

中国・朝鮮半島原生のウコギ科の草本植物で
植物体にジンセノサイド(薬効成分)を含み、
滋養強壮剤などとして 漢方薬やドリンク剤に利用されています。

日本では島根県、長野県、福島県が産地ですが・・・、
国内生産量の最盛期(1970年代)は約700t、4000戸、
それが現在では約30t、生産農家は100戸に満たないのが現状です。

その原因は
収穫までに5~6年かかること、
中国産などの低価格な輸入品に太刀打ちできなかったこと、
江戸時代と栽培技術がほとんど変わらず、
栽培に関する技術革新がほとんど行われて来なかったこと、
高齢化による離農などが挙げられます。

需要はあるものの・・・。




販売されているオタネニンジン(5年物)




伝統的な栽培方法(長野県)





そこで、私たちは
花卉類の苗生産技術をオタネニンジンに当てはめて
収穫までに5年を要していたものを
半分の2年半にすることにほぼ成功しました!!




1年目の株




4年目の株





効率的な生産技術を確立することで、
国産のオタネニンジンが復活することを願いつつ研究を続けています。





(渡辺均)





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2 件のコメント:

  1. 栽培期間半分にして、素晴らしいです。秋からアメリカニンジンを種まきしますが、収穫まで短縮する方法を教えて頂けないでしょうか。

    マシュー スミス

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    1. 苗生産ブログをご覧いただきありがとうございます。アメリカニンジンを種まきされるとのこと、すごいですね。アメリカニンジンとオタネニンジンはよく似た植物ですので、管理法にも共通点があるかもしれませんね。収穫までの期間を短縮するには、葉に比較的強い光を照射することがポイントですが、照射時間や温度など様々な条件が絡んでいます。温度や光などを制御する装置が無ければ難しいでしょう。もし露地で栽培をされているなら遮光資材を変えてみて(遮光率を変えてみて)、葉や根がどんな反応を示すのか観察してみると面白いかもしれません。ただし基本的には、日陰に生育し成長が緩慢な植物ですので、やはり栽培期間を短縮させるのは難しいかもしれません。栽培の成功をお祈りしております。(新藤 聡)

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