2019年11月22日金曜日

花の香りに酔い痴れて 第24回 チェリーセージ

 こんにちは、学部4年の下重(しもじゅう)です。

 ここ数日、冷たい風が吹く日々が続いていますね。
 しかし、まだ日中は暖かい日も多いため、気温の変化に対応できるような服装を心がけた方がよさそうです。

 11月も下旬となり、花を咲かせる植物が少なくなる季節になりつつあります。
 花を咲かせる植物が少なくなるということは、第24回の今回は、薬草園で、僅かに花を咲かせていたチェリーセージをご紹介したいと思います。

 チェリーセージは、シソ科アキギリ属に分類される落葉低木です。
 アメリカ南部やメキシコに自生しており、成長すると、高さが1.5mにもなります。

 チェリーセージは、薬草園に植えられているサルビア ミクロフィラS. microphyllaと、サルビア グレッギーS. greggiiの総称であり、どちらも「チェリーセージ」と呼ばれます。

 チェリーセージの花は、筒形の花の先端が上下に裂けている「唇形花(しんけいか)」です。
 この「唇形花」は、シソ科の植物の多くで見ることができます。
 赤色と白色のコントラストが非常に可愛らしい印象の花だと言えるでしょう。


 また、チェリーセージの葉を観察してみると、十字に対生(1対の葉が向かい合って1つの節につくこと)していることが分かります。
 チェリーセージと共に薬草園に植えられている、同じシソ科のアップルミントMentha suaveolens J.F. Ehrh.と比較してみると、どちらも十字に対生しており、その姿はそっくりです。

(こちらはチェリーセージです)

(こちらはアップルミントです)

 また、チェリーセージの名前の由来は、その香りにあると言われています。
 花や葉からサクランボに似た香りがするとのことで、実際にその香りを嗅いでみたのですが、強風(写真の撮影日は冷たい風が吹いていました)と自身のアレルギー性鼻炎の影響で、全くサクランボの香りは感じられませんでした。
 天候が穏やかな別の日に嗅いでみると、スパイシーなハーブの香りの中に、僅かに甘酸っぱい香りを感じました。

 冷たい風が吹きすさぶ秋の薬草園を彩る、数少ない花の1つ、チェリーセージ。
 その香りを嗅ぎながら、ふと、この「花の香りに酔い痴れて」シリーズを書き始めたのは、昨年の秋だったことを思い出しました。

 季節は巡り、私も学部3年から4年になり、卒業まであと4か月となりました。
 卒業研究にも一生懸命取り組んでいるところですが、これからも、暇を見つけて、芳香性を持つ植物を探していきたいと思います。


(学部4年:下重)

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