2019年5月23日木曜日

夏場のハウス管理

花業界では1年で最も忙しくなる母の日も過ぎ、
日に日に陽も長くなり、6月の夏至も近づいてきています。

これからは冬場とは違った夏場のハウス管理が必要となってきます。

最近ではハウス内気温・外気温・風雨を測定し、
プログラム管理により、自動で開閉する外張り装置が増えてきていますが、
苗生産部のハウスでは、学生による管理や指導者の育成も考えられているため、
ハウスの外張りは手動で開閉する方式をとっています。

ところが、苗生産部では花苗の生産をしていますが、
一般の生産者とは異なり、職員の勤務時間が定められています。


冬場では暖房コストを出来るだけ下げるために、
天気予報で翌日の最低気温を気にしながら夕方にはすべての外張りを
締めきって帰宅します。
天候の急変により、
「ちょっとハウスを開けてくる」というような細かい管理ができないのが、
大学での植物生産の難点だと思います。

このような環境で、夏場も冬と同じようにハウスを締め切って帰ってしまうと・・・




幸いにもこのハウスの天窓はハウス内気温により、
自動で開閉されています。が・・・、






それでも、朝7時15分の時点で27℃だったハウス内気温は、
7時30分の時点で30℃を超えました。
職員の出勤時間は8時15分です。


管理している植物にもよりますが、
暑さに弱い植物はおおむね30℃、暑さに強い植物でも35℃を超えると
生育が停滞したり、場合によっては高温障害の発生リスクが高まります。



したがって、大学での夏場のハウスの管理は
翌日の最低気温ではなく、
翌日の自分の出勤時間に気温がどれだけ上がるかを予測し、
前日に外張りの開度を調整して帰宅する必要があります。

もちろん強風や雨が予測されているときは、
全閉にして帰ることもあります。

予測は外れることも多く難しいですが、
10連休もノー残業デーも
植物にとってはいつもと変わらない一日であることに留意していかなければなりません。
(長嶋)

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