8月もそろそろ終わりを迎え、秋の気配を感じられる…と思いきや、ようやく天気が回復して気温も上がったためか、蝉の声が朝から晩まで続きます。
ジジジと鳴く声が大勢を占めているようですが、アブラゼミでしょうか。
末とはいえ、8月の夏季休暇中ではありますが、今月も1000属検定が開催されました。
休暇中ということもあり、参加者は少なめでしたが…。
年間を通じて採点をしていると、それぞれの学生さんの進歩や苦手とする分野がみえてきます。
実物の点数が伸びる一方で、学名のスペルミスがあったり、種小名がなかなか出てこなかったり。
確かに学名は暗記ものであるため、ゆっくりじっくり覚えるしかないので大変。
「l(エル)」と「r(アール)」の混じった学名は特に紛らわしいですね…Liriodendron(ユリノキ属)、Primula(サクラソウ属)、Laurus(ゲッケイジュ属)、etc.…
おそらくこの学名を書きたい、という意図を感じるスペルミスによる間違いは、学名と属名・種小名のリンクはできているため、注意すればすぐにでも点数アップが望めそうです。
学名はラテン語やギリシャ語に由来するものが多く、よく出てくる単語もあるため、それらを覚えてしまえば、ある程度ラクに暗記することが出来るかもしれませんね。
例えば上述のLiriodendronは、ギリシャ語の「lirion(ユリ)」+「dendron(樹木)」の組み合わせであり、ユリノキ属という和属名もそこから来ているとされています。
チューリップノキなんて別名もありますが…。
dendron(樹木)という語句は他にも、赤い花を咲かせる木本植物のRhododendron(ツツジ属)=「rhodon(赤・バラ)」+「dendron」や、他の樹木に着生するDendrobium(ラン科)=「dendron」+「bios(生)」など、見た目や生態に由来して使われることもあります。
まぁ、調べてみると結構人の名前が由来されていることもあるので、全ての学名に使えないのは残念ですが…。
花屋で見かける植物の名前にも、学名そのままのものがありますが、その名前の由来に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。
安藤匡哉
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