一般的な植物は、土から養分や水分を吸い上げて生長しますが、中には樹木などに着生する事で生きる形態を取っている植物が存在します。
いわゆる“土のいらない植物”です。
今日は、その中でも1000属ハウスにある、チランジア(エアプランツ)とビカクシタを紹介したいと思います。
チランジア(Tillandsia)
エアプランツとは、米国南部から南米にかけて広く分布しているパイナップル科チランジア属の植物の総称で、アナナスなどの仲間です。
前述の通り、一般的な植物は、土から養分や水分を吸い上げて生長しますが、このエアプランツは、土に植えなくても葉の表面から「空気中の水分」を吸収して生長します。
その為、エアプランツ(Air Plants = 空気植物・空中植物)と呼ばれています。
空気中の水分を吸収して成長する為、土は全く不要です。
机の上に転がしておくだけでも生きていける、不思議で健気な植物です。
土が不要という事は、色々な飾り方が可能になります。
針金で吊るしたり、木や板に張り付けたり、色々な器に飾りつけたり、自由にアレンジして楽しむ事が出来ます。
最近ではインテリア雑誌などでもよく見かけます。
土がいらないことから、観葉植物としても人気です。
最近、1000属ハウスに新たなチランジアがやってきました。
ウスネオイデス(Tillandsia usneoides)
こちらのウスネオイデス(別名:スパニッシュモス)もエアプランツの1種で、銀色がかった緑色の細い葉をたくさん茂らせながら、30~50cmほどの長さに垂れ下がっています。
原産地では電線などの高い場所に着生してどんどん増えるので、宅急便の詰め物などに利用されるらしいです。
ビカクシダ(Platycerium ssp.)
こちらは別属のビカクシダ。
着生種なので普通はヘゴ板や、焼き杉板などにつけて栽培します。
シカの角のように大きく伸びる葉は、「胞子葉」や「繁殖葉」といい、成熟した葉の裏には胞子が生じます。
主に繁殖のための葉で、役割を終えた葉は根元から脱落します。
もう一つは「貯水葉」、「外套葉」などと呼ばれ、株元を覆うように伸びてきます。
幾重にも重なりながら成長することで、水や養分を貯めこむ構造になっています。
土を必要としない植物は、今回紹介したチランジア(エアプランツ)とビカクシタの他にもたくさんあります。
1000属ハウスでは様々な植物が見られるため、とても勉強になります。
これからも学生間で協力し、それぞれの植物の持つ特性に合わせた維持管理に努めていこうと思います。
修士1年:井上
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