8月3日のブログにて、オタネニンジンの赤い果実をご覧いただきました。
その後どうなったでしょうか?
オタネニンジンの果実には通常2つの種子が入っています。
種子は硬い殻に覆われています。
採取した種子を割ってみると、植物体の元となる胚が未熟です。
そのため、「芽切り」と呼ばれる処理を行って、胚の成熟を促します。
胚の成熟によって、種子内部の膨圧が高まり殻が割れるとされており、この割れた状態を芽切りの完了とみなします。
さっそく処理中の種子を取り出してみてみましょう。
10粒ずつ4つのグループに分けましたが、違いはわかりますか?
そう、大きさが違いますね。
処理によって大きさが変化したのではなく、処理前に4つの重さの範囲で分けたものです。
種子の重さは、個体間で異なっているだけではなく、個体内でも重さに違いがみられるようです。
それにしても同じ植物なのに違いが大きいですね。
種子の重さが大きければ(小さければ)、芽切りや発芽は早まるでしょうか?
発芽した個体はより大きくなるでしょうか?
重い種子はどのくらいの割合であるのでしょうか?
重い種子をより多く採取するにはどうしたらよいでしょうか?
興味が尽きません。
さて、芽切りの状態ですが・・・
ぐふっ、まだあまり進んでいないようです涙
気を取り直して芽切りの進行をたどっていきましょう!
芽切りの様子がわかりやすいように、種子を横方向から見ていきます。
こちらはまだ芽切りがほとんど進んでいない種子です。
上の方にある穴は珠孔(受精時に花粉管が通った穴)の跡で、その下には殻が合わさって癒合したような溝があります。
むむっ、種子が膨らんで今にも弾けて割れそうです。
心なしか溝の幅も広がっているような・・・
わかるでしょうか?珠孔の上の部分から割れ始めています。
溝の部分から割れると思いきや、珠孔の上から割れるようです。
胚は珠孔の奥の方にありますから、やはり胚の成熟によって膨圧が高まることによって、珠孔の上の部分から割れたのでしょうか?
溝の部分まで割れて、いわゆる芽切りが完了しました。
しかし、これで本当に芽切りは完了したのでしょうか?
胚はどのくらいの大きさなのでしょうか(大きければ成熟したことになるのでしょうか)?
胚が成熟していたとして、すぐに発芽させることはできるのでしょうか?
胚がどのくらいの大きさになると(あるいはそれ以外の要因で)殻が割れるのでしょうか?
どのような条件で胚の成熟は進行するのでしょうか?
やはり興味は尽きません。
最近、暗く狭い閉じられた空間で、もがき苦しむ夢をよく見ます笑
抑圧されているのでしょうか?
言い出せないことを心に秘めているのでしょうか?
新しい自分に生まれ変わりたいのでしょうか?笑
いいえ、そのどれでもありません。
芽切りを心待ちにしているのです。
安眠のためにも、早くこ~い!芽切り~~!!
(新藤 聡)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、
人気ブログランキングへ
ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!
花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→お問い合せ
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
0 件のコメント:
コメントを投稿