2016年6月24日金曜日

プリンターと秤で植物の成長を解析!

 本日は少しばかり、研究の内容について、ご紹介します。
下の写真をご覧ください。


 現代アートのようなこの写真は、セダムの葉をプリンターでスキャンしたものです。
美しさを画像におさめることが目的ではなく、この画像から、株全体の葉面積を計算します。

 植物の成長を考える上で、多くの方が、真っ先に思いつくのは「光合成」ではないでしょうか?
光合成速度の速い植物は、遅い植物よりも、植物の成長が速いように思えますが、
光合成だけで、植物の成長の速さが決定しているわけではありません。

 植物の成長を「ある製品の出荷量」に例えるならば、光合成速度は工場の「生産効率」です。多くの企業がそうであるように、工場の生産効率が一定以上高くなったら、次は「工場の面積」を大きくし、出荷量の増加を図ります。
ここで、工場の面積にあたるのが、「葉の面積」です。

 このような考え方に基づいて、植物の成長を解析することを、
その名の通り「成長解析」と呼びます。
この手法は、
・秤で植物の重量を計測すること
・葉面積をスキャナー等で計算すること
・高校数学の知識を使うこと
の3つの条件がクリアされることで、科学的に、何故この植物の成長が速いのか、遅いのか?を理解することができるのです。


 下の写真は、キルタンサスを灌水頻度の低い個体から、順に並べたものです。


 乾燥や貧栄養などの条件は、光合成速度を低下させるだけでなく、
水や栄養を出来るだけ多く獲得するために、葉よりも根を優先的に成長させます。
そのため、葉面積の拡大が遅れ、植物全体の成長も遅くなっているのです。


 光合成速度を目で判断ことは難しいですが、葉面積や株張りは、目で判断することができます。
身近な植物の花や実の量を増やすためにも、工場の面積を増やす管理を心がけてみてはいかかでしょうか?



学生:黒沼

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