晴れれば30度を超す日が増すにつれて、周りに肌の焼けた人が増えてまいりました。
水分は欠かさず取るべきですが、取りすぎによるバテにも気をつけたいですね。
今回の実習では、前回採種したペチュニア交配種子の播種をおこないました。
播種というと、苗生産の他の記事にあるようにセルトレイに播いたり、直に露地に播いたりといろいろな方法がありますが、今回はシャーレを使って播きました。
なにやら高度な実験のような雰囲気が漂います。
昨今の植物工場でも見られるように、植物の生長自体には必ずしも土は必要ではありません。
種子の発芽も同様に、『水・酸素・温度』が適した条件下であれば、きちんと発芽します。
シャーレに播く利点としては、滅菌されているためにカビが生えにくいことや、密閉することで湿度を保てることが挙げられます。
また、ジベレリン処理などの発芽処理をおこないやすいことなども利点ですね。
ジベレリンとは種子の発芽促進や休眠打破に効果のある植物ホルモンの1種です。
自然状態でも種子の内部で合成される物質で、光合成のできない種子のエネルギー源となるデンプンを分解する、アミラーゼ酵素の合成を誘導します。
このジベレリンを外部から加えてあげることで、発芽を手助けします。
このホルモン溶液をシャーレ内に重ねて置いた濾紙に含ませて、その上に種子をばらっと。
ばらまいた種子が1ヶ所にかたまっていると、発根した際に絡まって引き離しにくくなってしまうため、セルに上げるときのことを考えて、ピンセットを使ってせっせと離していきます。
ペチュニアの種子はゴマよりも小さな粒なので、この作業が大変大変。
シャーレの上に名前を書いて完成です。
発芽するまでは、このまま一定の温度が保たれた部屋に置いておきます。
来週か再来週には芽が出ているのではないでしょうか。
ちゃんと発芽してくれるかな?
(安藤 匡哉)
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