今月上旬に花卉・苗生産部からポーチュラカ‘よく咲くポーチュハッピーサマー’シリーズ の4色(イエロー、レッド、マゼンダ、オレンジ)を出荷しました。
→http://naeseisan.dtiblog.com/blog-date-20130704.html
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)は高温と乾燥に強い非常に丈夫な植物です。夏花壇の代表選手の一つです。
毎年夏になると鹿児島県指宿市の池田湖畔にはポーチュラカの花畑が広がっています。この花畑と池田湖、開聞岳をバックに多くの観光客が記念写真を撮影しています。ポーチュラカも観光資源の一つになっている例ではないでしょうか。
鹿児島県指宿市池田湖湖畔に植栽されていたポーチュラカ(後方は開聞岳)
ポーチュラカはこれまで、晴天時にのみ開花する品種が多かったのですが、最近は数社から曇りの日でも夕方まで開花する品種が発売されるようになりました。花卉・苗生産部から出荷した‘よく咲くポーチュハッピーサマー’もそのような品種の一つです。
よく咲くポーチュハッピーサマー・イエロー’
先に述べたようにポーチュラカは暑さや乾燥にはとても強いのですが、弱点もあります。それは、土壌の水分が多いと根が傷んでしまいます(根腐れ)。つまり、水のやり過ぎには注意!
下の写真のようにたっぷり灌水したのに、右側の株は萎れていますね。このような症状が見られたら根腐れを疑って下さい。
左:健康な株 右:根が傷んだ株
株元をつかんで引き抜くと下の画像のように株が抜けてしまったり、抜けないけれどぐらついている場合あります。
株元が腐ってしまった株
しかし、ここで諦めて捨ててしまってはいけません!!
このような株は、根が傷んで水分を吸収できなくなってしまったために萎れてしまっただけですから、きちんと対処すれば、また元のように元気に生長してくれます。
根がなくなり萎れた株
株元の傷んで黒く腐ってしっまた部分をカミソリやカッターナイフなどの鋭利な刃物で切除し、白い健全な茎が見えるまで切り戻します。
切り戻しをした株
それを清潔な新しい市販の培用土にやや深めに植え付け、たっぷり灌水し、日陰の涼しい場所で管理します。植え付けの翌日には、萎れていた葉は開いてきます。しばらくすると発根し、新しい葉が展開してきます。そうしたら、日当たりの良い場所で管理するとまた次々と花を咲かせます。
植え付け直後の株
茎から水分を吸収できるようになったので、葉が展開しています(植え付け翌日の株)
このようにポーチュラカは簡単に再生できる丈夫な植物です(でも、水のやり過ぎには注意して下さい)。もちろん、挿し芽も容易です。一方、寒さには弱いため一年草として取り扱われていますが、10℃以上の室内などで管理すれば容易に冬越しさせることができます。ぜひ、来年もお楽しみください。
(渡辺均)
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