栽培・育種学専門実習花卉コースでは、実際に生産するペチュニアなどの培養苗の馴化と増殖を行なっています。花卉・苗生産部で生産しているさくらさくらシリーズ(‘さくらさくら’、‘おゆきちゃん’ 、‘桃色吐息’)、立ち性ペチュニア‘うすずみ’、‘きりむらさき’、‘とき’、‘かすみ’、‘かさね’など、来春のセル成型苗、ポット苗、鉢花を作るために最初に行なう重要な母株(親株)生産です。 これらの培養苗は、培養室内で無菌的に増殖され、当然ウイルスに感染していないウイルスフリー苗です。
先月の実習では無菌的にプラントボックス内で培養されていた苗を取り出し、根を洗浄し、セルトレイに植え付け、発芽室内に入れるまでの一連の作業(馴化作業)を行いました。
まずその前に作業テーブルと使用する用具を70%アルコールで殺菌し、手袋をはめて作業開始です。
桃色吐息の培養苗
プラントボックスから取り出し
寒天培地を洗い流し、3節目で切り分けます
洗い終わったら皿に並べ、乾かさないよう霧吹きで水分を補給させます。培養器内は高湿度なので、それに比べて低湿度の環境に出すとすぐに葉が萎れてしまいます。
挿し穂をピンセットで挟み、セルトレイに丁寧に挿して行きます。
挿し終えても発芽室に入れるまでは、乾燥させないように霧吹きで湿り気を保ちます。植え付け後は、室温25℃、湿度70%以上の発芽室内で管理すると1週間ほどで発根してきます。
1か月後、今度はその苗を3.5号ポットに上げ、母株として増殖させます。最初にポット上げした苗を入れる場所を確保します。害虫を入れないため、微細なメッシュ(0.4㎜目)の防虫ネットをトンネルにかけ、さらにその上に遮光率が60%の銀色の寒冷紗をかけます。
置き場所が準備出来たら、ポット上げです。
ポット上げの適期になった馴化苗
ピンセットでセルトレイから丁寧に苗を抜き取ります
完全防備のトンネルの中に入れ、灌水したら作業完了です。今後は、さらにこの株から挿し穂を取り、挿し芽用の親株を育て、そこから挿し穂を採り、セル成型苗を作っていきます。来春の苗生産の準備が着々と進んでいます。
(渡辺均)
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