2019年2月15日金曜日

金銀花


 こんにちは。研究生の林です。



 私は大学で花の色素成分の分析を行っているので、花色に興味があります。

 今回は、生育期と開花期により花色が変化するスイカズラを紹介します。



 スイカズラ(Lonicera japonica)は、スイカズラ科スイカズラ属の常緑つる性の木本性植物です。

スイカズラは、その甘い蜜を吸うことができることから、「吸い葛」と当てられることもあります。また、冬場を耐え忍ぶことから、「忍冬(にんどう)」とも呼ばれています。







 花は、57月に咲き、甘い香りがします。花弁は筒状で、先の方は上下2枚の唇状に分かれ、上唇はさらに4枚に裂けています。



 花色について、はじめは白いのですが、徐々に黄色くなるため、1つの枝に白い花と黄色い花が同時に存在しています。2色の花が咲くスイカズラは、非常に綺麗です。







 このことから、中国では乾燥させたスイカズラの花の蕾を「金銀花(きんぎんか)」と呼び、花茶などに使用します。







花茶に使用される、乾燥させたスイカズラの花の蕾は、細長い虫のようにも見えます。







 今までに学んできた色素に関する知識から、スイカズラの花色が変化したのは、色素成分の含量が変化したことが原因である、と考えています。



蕾の時はクロロフィルの含量が多く、またカロテノイドの含量も相対的に多いため、緑色を呈します。







 開花しつつクロロフィル、カロテノイド、フラボノイドの含量が徐々に減り、花色も最初の緑色から薄い緑色、そして白色になります。







 その後、カロテノイドの含量が急激に増加し、花色は白色(銀花期)から黄色(金花期)に変化します。







 銀花期から金花期にかけてが、スイカズラの見頃でしょう。





(研究生:林)



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