2023年10月23日月曜日

今年が最後の実習? ~ シクラメン~

途絶えた時期もありましたが、千葉大学園芸学部附属農場の時代から環境健康フィールド科学センターに組織が変わっても、シクラメンの栽培を続けてきました。その目的は、もちろん日本の主要な鉢花品目でもあるシクラメンについて学生さんに学んで貰いたいためです。シクラメンの実習は、園芸学科2年生で実施しています。

 

例年、6月に鉢増し(植替え)、9月~10月に葉組み、11月~12月に花寄せの実習メニューが組まれています。6号鉢(直径18㎝)で出荷されるやや大きなサイズの鉢花に仕上げますので、栽培期間が長く、細かな技術的な内容が含まれます。そのため、技術職員にもデモンストレーションを行って貰っています。この道十数年の技術専門職員の長嶋さんに毎回手伝って頂いています。

 

葉組みについて熱弁をふるう長嶋技術専門職員

 

ところが、ここ最近はシクラメンを知らない学生さんがほとんどになってしまいました。最初は驚きましたが、大学生になるまで植物に触れる機会がなかったり、庭や家の中に花を飾らないご家庭も多いことから、仕方がないことなのかと・・・・・。

 

実習では、画像付きのプリントを配布し、現物を見せながら細かな点まで説明し、実際にデモを行なってから作業開始! 各自、6月に自分で鉢増しした鉢を使って葉組みを始めます。

 

葉組みリングを外して、枯れ葉や傷んだ葉を取って、花や蕾を取って、芽点を探し、そこから伸びる葉を一枚一枚放射状に重ならないように整理して、片方の手で葉を押さえながら、360度一周したら葉組みリングを置き・・・・・。

 

葉組み前

 

葉組み後

この作業を一鉢終えるのにおよそ45分かかりました。2鉢で90分! この3回の実習のために播種から出荷まで11ヶ月をかけて材料を準備・維持することを考えると、栽培の大幅な簡略化か、実習メニューの変更を考えた方が良さそうです。長らく千葉大学で行ってきたシクラメンの栽培ですが、そろそろ見直しの時期が来ているようです。毎年、12月の第一土曜日に開催しているシクラメン祭も今年が最後かもしれませんね。

 

(渡辺 均)

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