2023年10月9日月曜日

サフラン ~そろそろ球根を並べないと~

 涼しくなりましたが、そろそろやっておかないといけないのが、サフランの球根を並べる作業です。日本独自の栽培方法のようですが、育苗箱に球根を並べ、室内の温度変化の少ない日陰の涼しい場所に置くと、11月中旬頃に開花してきます。その雌ずい(めしべ)を摘んで乾燥させたものが、サフランライスやパエリアなどの料理の風味付け、色付けなどに使われる「サフラン」です。食材だけではなく、冷え症や血色不良などに用いられる生薬原料として、また健康食品としても利用されています。最近では、認知機能の改善にも効果があるとかで注目を集めています。

 

一昨年は、その球根を並べることをすっかり忘れてしまいました。箱の中で芽が動き出してから並べてしまったため、花が曲がって咲いてしまいました。また、サフランは開花期が2週間ほどと非常に短いため、作業が集中してしまいます。特に土日の花摘みは、今年も私一人・・・・・? 

 

以前、花卉・苗生産部の技術職員の研究テーマとして、サフランの周年開花を目指した研究を行ないました。その結果、自然開花より1ヶ月早めたり、1ヶ月遅らせたりすることに成功しましたが、それより長く開花調節を行なうと、開花数が減ってしまったり、まったく咲かなくなったりと、年間を通しての作業の平準化は難しいようです。

 

球根生産は、JFPPA(日本薬用機能性植物推進機構)会員で、千葉県大網白里市内で水稲やタマネギを生産している方にお願いしています。今年も8月に納品して頂きましたが、市販品の特級サイズと同じ、もしくはそれ以上の大きな球根をたくさん納品して頂きました。タマネギ栽培のノウハウが生かされているようです。また、生産者としては、収穫時にタマネギよりもサフランの球根が重くないことも、作業性として良いことのようです。

 

サフランの球根(左: 大網白里市産、右: 市販品)

 

昨年11月上旬の状態

 

昨年11月中旬に開花

 

その収穫されたサフランですが、海外産に比べて雌ずいが長く、色も濃い赤色です。お湯にそそぐと黄色の濃さも香りも違います。以前にこれでパエリアとサフランライスを作ってみましたが、香りがとても良く、ついつい白ワインを飲み過ぎてしまいました。

 

乾燥させたサフランの雌ずい(上: 千葉大産、下: 海外産の市販品)

 

このサフランは、柏の葉キャンパスの売店「みらくる(http://www.fc.chiba-u.jp/mirakuru/)」と、一社)日本薬用機能性植物推進機構のHPhttps://jfppa.or.jp/plant/)で販売しています。

 

(渡辺 均)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

0 件のコメント:

コメントを投稿