2019年10月9日水曜日

植物資源を探る


 先日、四国での健康機能性植物の試験栽培について、これまでの栽培状況と今後に関する中間報告会が開催されました。


 現地における栽培者の方々との交流のなかで、栽培時に感じた疑問やご意見をいただき、現場の生の声から栽培化に向けた課題を確認することで、現地で可能な改善方法について活発な議論が繰り広げられました。

 その中間報告会から一夜明け、台風の心配もどこへやら、夏の暑さを感じるほどの太陽の下、栽培地付近における新たな植物資源となる健康機能性植物の探索のため、フィールドワークに向かいました。



 青い海が綺麗に映える海岸沿いの林の下では、ヒトツバの群生している様子がみられました。


 ヒトツバは、名前のとおり堅い葉を1枚だけもち、岩場などに根を張って育つ常緑のシダ植物です。
 葉を乾燥させたものを石韋(せきい)と呼び、泌尿器系の諸疾患への効果があるとされ、尿路結石、腎炎などに用いられます。





 山の方でも、解熱や利尿に用いられるヒヨドリジョウゴや、若芽を山菜として食することもできるオカトラノオのほか、様々な健康機能性を秘めた多様な植生がみられました。


 また、道すがら、南国を思わせるこんな景色も。


 数年前から始めたというパパイヤの栽培も、暖かい気候を活かして数多くの実を収穫できているということで、国産の熱帯系フルーツにも適した環境でもあると思われます。

 山と海の間の距離が比較的近く、標高の高い栽培地と低い栽培地があることから、環境に合わせた様々な植物種を選択することが出来るため、地元に自生する多様な植物資源を活かす土壌は十分にありそうですね。

 同じ健康機能性植物の種であっても地元由来の系統を利用することによって、地元の気候環境における栽培適性のほか、ネームバリューの面においても推していける商材になるのではないでしょうか。


 古来より伝わる地元ならではの植物の息吹とともに、そこで暮らす昔の人々の生活にも思いを馳せるフィールドワークとなりました。

(安藤匡哉)


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