2015年12月21日月曜日

キルタンサス マッケニー

暖冬とはいっても戸外で咲く花の少ない季節になりました。そんな中、1000属ハウス脇のベンチでキルタンサス マッケニー (Cyrtanthus mackenii Hook. f.) が咲いています。

この植物はヒガンバナ科の球根植物ですが、休眠が浅くほぼ周年葉を展開させています。開花期が冬から春先にかけてと比較的花が少ない季節に開花し、明るい花色(赤、橙、桃、白)と花に芳香があるのも特徴です。さらに、耐乾燥性や耐暑性にも比較的強いことから、土壌厚の薄い屋上緑化用の植物としても向いています。

私の中では、「あまり水をやらなくても(雨水のみで)、肥料をやらなくても(土の肥料成分のみで)、毎年花が咲いてくれる植物は?」と尋ねられて思い浮かべる植物の一つです。本当はきちんと面倒を見て欲しいのですが・・・。




もう一つ!種子繁殖が容易なため、播種から数年で開花します。良いことばかりの植物ですが、気になるところも・・・。

球根植物でありながら種子で容易に繁殖することが、逆の原因にもなってしまっているのですが、個体差が非常に大きいということです。花の色や花の形がバラバラです。1枚の花被片でも下の画像のように濃淡が出てしまったり、花被がやや丸弁で反り返ったり、花被片が小さかったりといろいろな花が見られます。



ということで、一時期交配をしていたことがありました。花被が反り返らない系統や濃い黄色の系統を選んでみました。




いずれにしても、もっと普及しても良い植物であることに間違いはありません。先週から、千葉大学柏の葉キャンパスの直売所「緑楽来(みらくる)」で、無くなり次第終了ですが、いろいろな花色や花形のキルタンサスを販売しております。でも、購入されたら水と肥料はきちんと与えて下さいね。


  (渡辺均)

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