やや寒さも緩み始めるこの季節。
眼の周りがうずうず、鼻がむずむず…症状の出始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、私もその一員です。
春の息吹をじっくりと楽しみたいところですが、眼が開けていられないという悲しさです…。
さて、そんな春に咲くつもりだったであろう花が、温室内で一足先に咲いていました。
こちら…なんとも刺々しい形をしていますが、ベンケイソウなどの多肉植物ではありません。
こちらはホルトソウEuphorbia lathyris です。
ホルトソウはトウダイグサ科トウダイグサ属の2年草で、直立した茎には十字対生という、上から見ると「×」の形に葉をつけています。
トゲのように線形の細長い葉をつける茎部は赤から淡紫色を帯び、その先端に数個に分かれた花序をつけます。
花のようにみえるこの部分は苞葉と呼ばれる葉の変化した器官。
トウダイグサ科には多く見られるものですね。
内部には複数の雌蕊と雄蕊がみられます。
温室内で春を感じて先走り気味に咲いていますが、本来は春から夏にかけて咲く植物で、夏に大きな果実から採れる種子は油分に富み、工業用の油として古くから用いられていたようです。
さらに、油分を絞り出した種子は、続随子(ぞくずいし)という生薬として用いられ、利尿効果があります。
ともすれば不気味な形をしているホルトソウですが、「見せかけ」という花言葉からも、見た目より様々な用途に利用できる植物ですね。
今年の夏にその種子を拝めることを期待しつつ、まだ寒い季節に咲いてしまった花も、それはそれで楽しんでみている今日この頃でした。
(安藤匡哉)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、
人気ブログランキングへ
ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!
花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
0 件のコメント:
コメントを投稿