2016年1月18日月曜日

講習会 ~腐葉土とぼかし肥の作り方~

柏市内で花壇活動をされている団体の要望で、本年最初の市民向け講習会が115日に開催されました。講習の内容は、腐葉土とぼかし肥の作り方。柏の葉キャンパスのシーズホールと花卉・苗生産部の圃場で開催されました。

午前中は、センター内の見学と栽培用土に関する講義、午後は実際に腐葉土とぼかし肥づくりの実習を行ないました。

講義は市販の栽培用土(培養土)、腐葉土や堆肥の良し悪しについて、具体的な見分け方や肥料の基本的な使い方についてもお話をしました。さらに、なぜ苦土石灰を毎回入れるのか? ブレンドされている培養土の中身は何? などについても皆さんに考えて頂きました。

午後は実習です。実際に昨年末に卒業生の造園屋さんにケヤキの落ち葉を大量に集めてもらい、それを使用して腐葉土を作りました。

ちなみに、腐葉土の種類を変えただけで、ビオラの生育が下の写真のように大きく違ってしまいます。左が市販の腐葉土、右がケヤキ100%の自家製腐葉土です。腐葉土の熟度や使用する落ち葉の種類、製法はとても重要ですね。

その重要さを理解していただいた上での実習です。フレコン2袋半分の落ち葉を良く踏み固めて散水し、今回は間に米ぬかを少量ずつ加えながら積み上げました。すべて積み終わったら、雨が当たらないようにシートを被せ、その後は月に1回の頻度で切り返しを行ない、必要に応じて加水しながら落ち葉の分解を促します。6~7月には良質な腐葉土が完成する予定です。


 ぼかし肥は米ぬか、骨粉、魚粉、麹などの原料に水を加えながらよく攪拌し、ビニール袋を敷いたコンテナの中に入れました。ぬか床を作るような感覚ですね。来週には発酵が始まります。あまり高温にならないように切り返しを頻繁に行って、4月にはぼかし肥として使えるようになります。

 腐葉土づくりやぼかし肥づくりは身近な資材を有効に活用し、植物の生育の改善や土壌の改良にも役立ちます。みなさんの日頃の花壇活動や花づくり、野菜づくりに応用して頂ければ何よりです。お疲れ様でした!

123日(土)に柏の葉・東洋医学健康セミナー(柏の葉キャンパスシーズホール)で薬用植物の国内栽培についてお話をする予定です。事前申込制ですが、詳細は下記をご参照下さい。
http://www.fc.chiba-u.jp/hospital/img/pdf/pdf_seminar20160123.pdf



  (渡辺均)

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