2015年2月2日月曜日

根を温める

2月に入り花卉・苗生産部では‘さくらさくらシリーズ’の挿し芽によるセル成型苗生産がピークをむかえています。育苗ハウス内のトンネル内には、下の画像のように出荷を待つセル成型苗がびっしりと並べられています。


 花卉・苗生産部では、この育苗を助ける装置として、ロードヒーティング用のケーブルを改良した加温装置をある企業と共同開発して使用しています。



2㎝ほどのケーブルを中心にして放熱効率を高めるためにアルミ板で包み、エキスパンドメタルのベンチ下にフックで吊り下げて使用しています。こうするとセルに充填された用土が暖められ、発根が促進されます。また、灌水時の排水がベンチ下へ流れ落ちますので、従来の暖房方法の温床線や温床マットのような空中湿度の上昇を抑えることが出来ます。また、ロードヒーティング用のケーブルですので、耐久性も抜群です。

温床線(ケーブル)による加温方法(従来法)

温床マットによる加温方法(従来法)


 この装置を7年ほど前から育苗ハウス内に導入しています。ハウス全体の暖房費の節約にもなり、ピンポイントの加温が可能になり、節間の詰まった高品質なセル成型苗生産に貢献しております。冬場の花卉・苗生産部のセル成型苗生産にはなくてはならない装置です。



  (渡辺均)

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