2014年11月21日金曜日

種子交換プログラム ~種子の採取と同定~

千葉大学花卉園芸学研究グループでは、1986年から種子交換プログラムに参加しています。種子交換プログラムとは、世界50カ国240の植物園が参加しているプログラムであり、各団体が採取した種子を、参加団体間で希望に応じて交換するというものです。
 このプログラムの利点は、市場に流通しない種子を研究用に収集することが可能である点に加え、遺伝資源の保全にも役立ちます。
 この写真は、先日行った種子採取の写真です。今回は千葉県内の山と海岸で採取を行い、65種程採取することができました。その多くが木本植物の種子です。


 採取した種子は、大学に持ち帰りすぐに同定を始めます。種子や葉が傷むと、正確な同定が難しくなっていくためです。写真の小林君(修士課程1年)は、シモツケ属と判断し図鑑で同定を行っていますが、シモツケ属だけでも、シモツケ・イワシモツケ・マルバイワシモツケ・トサシモツケ・マルバシモツケ・エゾノマルバシモツケ・・・・と気の遠くなるような作業です。
 同定が終了した種子は、果肉を取り除くなどの種子精製を行い、発芽率向上に努めます。


 写真は、法面に自生していたダイモンジソウです。自生地を訪れ、種子の採取・同定を行うことは、育種や栽培管理等を考える上でも、貴重な経験であります。

また、緑化事業においても、近年「地域性苗の使用」という考え方が普及してきており、緑地を造成する際は、可能な限り周辺地域に自生する個体の種子を育苗して、利用することが望ましいとされています。このような緑地造成は、手間と費用がかかり、種子の採取~育苗までの知識と技術を持った人材も不足しているとのことです。

「百聞は一見に如かず」という言葉がありますが、今回の「一見」をどう活かすかが、大学生の大きな宿題のようです。


学生:黒沼


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<お知らせ>

今年も千葉大で生産した良質シクラメンの即売会、
「シクラメン祭2014」を開催します。
ぜひ、ご来場下さい!!

日時: 2014年12月6日(土) 10:30~13:30 (予定)
場所: 千葉大学環境健康フィールド科学センター内 シーズホール

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