先日、以下の論文が掲載となりました。
Greenhouse Gas Budget Assessment of Production of Kentucky Bluegrass (Poa pratensis) Sod and Three Herbaceous Landscape Plants
和訳:ケンタッキーブルーグラスと3種の草本植物生産における温室効果ガス収支
原文は、以下URLよりどなたでもご確認いただけます。
https://www.mdpi.com/2311-7524/11/9/1132 この研究は、緑化植物の「生産」過程に着目して、その温室効果ガス収支を定量した実験です。切り芝生産については、当研究室の先行研究で20~30t-CO2e/haの温室効果ガス固定効果が推定されていましたが、実測的な実験は行われておりませんでした。
そこで、実際にやってみた。という訳で、やっぱり切り芝の生産圃場は、20t-CO2e/ha程度の炭素固定能を有していることが実証されました。日本では年間3500haの切り芝が出荷されていますので、年間約7万t-CO2e固定に貢献しているといえます。
そのほかにも、オカメヅタやヤブラン、マリーゴールドのポット苗生産時の温室効果ガス収支を定量しました。こうした温室効果ガス収支の定量化は、「カーボンフットプリント」と呼ばれ、他産業では着実に歩みを進めていますが、園芸分野・緑化分野ではあまり進んでいません。見える化(定量化)によって、「初めて何をどのようにすれば、環境負荷を低減することが出来るのか?」が分かります。
革新的な研究ではないかもしれませんが、産業・学術の発展のために、こうした地道なデータの積み上げが、現時点では、必要であるという認識です。誰かに少々疎まれようが、未来のために、勝手にやるもんねー。
自由に(自己責任で)我が道を行く。これが、大学教員の数少ない特権かも。笑
黒沼
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