2025年2月18日火曜日

qPCR(遺伝子の発現を定量する)

  気が付けば2月下旬…早く仕事を進めなくては、と思いながらも、何だかんだと過ぎ去っていく日々です。


 さて、今日ご紹介するのは、qPCR(リアルタイムPCR)についてです。昨年、当研究室に導入したこの機械を用いることで、遺伝子の発現を定量することが可能となりました!

わーい!(^^)!

LightCycler 96

 下の写真は分析用のチューブをサラダスピナーを用いて、簡易的に遠心分離している様子です。この方法はネットで紹介されており、低予算ですぐに実践できるため、採用しました!


 また、機械や試薬の特性(癖)を把握するため、トライ&エラーを繰り返し、分析条件を修正することで、何とかデータ化まで辿り着きました!

 qPCRは、今では一般的な分析方法の一つといえます。今回、この技術的ハードルが取り払われたことで、様々なルート(研究の展開)や可能性が出てきました!がしかし、研究のストーリーを作ること、機械を使いこなすことには、その人間の力量が試されます。
 「創造力を持って研究を楽しむ」風土づくりを通して、人やアイデア、お金が集まり、ラボの資産が効果的に運用されることが理想の一つです。



黒沼



2025年2月17日月曜日

地上にわずか20日間 ~カタクリの葉~

今日はカタクリの話題です。119日に早期育苗したカタクリをご紹介しましたがその続報です。

 

119日のブログ 「まだ3株、やっと2年生苗」

https://naeseisan2.blogspot.com/2025/01/32.html

 

その後、この3株の葉は完全に展開し、1枚葉をつけました。さらに遅れて次々と出芽してきましたが、最初に展葉した3株は、わずか20日ほどで地上部が枯死してしまいました。

 

完全に葉が展開したカタクリ2年生株

 

最初に葉が展開した3株の地上部は枯死してしまいました

 

地上部にたった20日間? 非常に短命でした。強光下ではあっという間に光阻害を受け、地上部を枯らしてしまったのでしょう。林床下に自生しているカタクリの葉の寿命もそれほど長くはありませんが、光条件でこれほど早く地上部を枯死させるとは驚きました。

 

次はこの休眠に入った株をどれだけ短期間に出芽させることができるのか?高温と低温の組み合わせですが、興味は尽きません。

 

(渡辺 均)

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2025年2月13日木曜日

ペチュニア 親株の入れ替え

2月も中旬には入りましたが、春の陽気はまだ遠く、北風が強く吹く日が続いておりますね。

さて、右左のベンチの上に乗っているのは両方ともペチュニア さくらさくらシリーズの挿し芽穂取り用の親株ですが大きさが異なります。

並べてみるとこれほど違います…。

左のベンチのペチュニアは12月~2月下旬まで採穂するようの親株で、
左のベンチのペチュニアは2月下旬~4月いっぱいまでまで採穂するようの親株です。

12月から通しで同じ親株を使用しても問題なく、挿し穂も多くとれるのですが、
人が触れる機会が多く病気のリスクや、根が詰まってしまい保水性が悪くなってしまい灌水の手間が増えてしまう為、入れ替えております。

只今入れ替えの真っ最中です‼

(新澤)

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2025年2月11日火曜日

ご褒美

 先週、無事に卒論発表会が終了し、教員としては少し肩の荷が下りた気持ちです。卒論執筆指導など、やるべきことはまだ残っていますが、2,3月を上手く利用し、自分の仕事もどんどん進めていきたい今日この頃です。
 
 そして先日、下の写真のように、私にとっての「ご褒美」ともいえる品が到着しました。

さびが酷いペール缶ですが、その中身は…?

そうです、炭です!

 共同研究先にご依頼し、実験に使用するバイオ炭を製造してもらいました!以前にも同じ原料を炭化したことはありましたが、ボリュームが少なかったため、栽培試験等に使用できる量を製造して頂きました!
 これだけあれば、面白い実験が出来そうです!春に向けて、しっかり良い準備をしようと思います!


黒沼

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2025年2月10日月曜日

ようやく半分 ~トウキ(当帰)の湯もみ~

大学は今週から4月上旬まで春休みです。この期間に補講や集中講義などはありますが、学生さんにとってはパラダイスな期間ですね。修士の1年生や学部の3年生は卒業研究を進めなければなりませんが・・・。教員は講義がないだけで、当然ですが休みではありません。

 

今日の話題はトウキ(当帰)です。今年もトウキの湯もみが始まっています。これは、生薬の原料にするための加工の一工程です。

 

昨年の12月上旬に地上部を切り落とした根を群馬県から運搬し、雨よけハウス内で乾燥させていたものを湯もみに使用します。昨年と同様に1月下旬から開始しました。

 

この湯もみの作業は、乾燥させたトウキの根を80℃のお湯にしばらく浸け、竹べらなどを使って根の汚れ、小石などを丁寧に落とし、軽く揉んで整形させ、再び乾燥させます。お湯に浸すことで、根に蓄積したデンプンを糖化させ、甘味も増すとか・・・。

 

湯もみが完了したトウキ

 

湯もみが終わったトウキ(左)、右側にもこれから並びます

 

お湯はかなり熱いため、ゴム手袋を二重にはめ、とても手間と時間と根気のいる作業ですが、良い生薬をつくるには欠かせない重要な作業です。例年、2月いっぱいまでこの作業が続きます。あと半分くらいかな~?

 

(渡辺 均)

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2025年2月4日火曜日

卒業論文発表会へ向けて

 今週は、明日2月5日に修士論文発表会が、2月7日に卒業論文発表会が開催されます。当研究室からは、3名が卒業論文発表会で発表を行います。約1年半の研究室の成果を出来るだけ多くの人に理解してもらえるよう、今日も朝から発表練習です。



 この時期は、教員も知恵を絞りながら、最後の追い込みです。上の写真のような垂れ幕の作成も行いました。娘の保育園では、保育参観時に、たくさんの装飾を保育士の皆さんが作成して下さっています。それと同じだな…なんて思いながら、学生さんの晴れ姿をイメージして、気持ちを込めてのり付けをします。笑


黒沼


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2025年2月3日月曜日

たとえ容器が崩壊しても ~植物の生命力~

15年以上前にガラス温室入り口の樽プランターに植え付けられたフレンチラベンダーがあります。

 

下の画像のように、いまでは樽プランターに植えられている面影はなく、わずかに樽を押さえていた金属性の箍(たが)が左下に見え、樽の下に鉢底石の代わりに入れてあった大粒のパーライトが露出しています。

 

プランターが崩壊し、根が露出したフレンチラベンダー

 

年月の経過とともに、樽プランターは朽ちて崩壊し、株元の用土は雨で流れ落ち、木質化した根が露出し、地面に根を伸ばし、まるで盆栽のような姿になりましたが、植物体はいたって元気そうです。

 

そもそも、この植物は母の日出荷向けの鉢花として栽培されていたもので、その販売の残りを樽プランターに植え込んだものです。

 

2009年に鉢花として出荷されたフレンチラベンダー

 

その当時、1000鉢ほどを出荷しましたが、すでに多くはもう存在していないでしょう。あるとすれば、個人のお庭でラベルも外れ、名もなきフレンチラベンダーとして残っている程度でしょうか。

 

「置かれた場所で咲きなさい」 

 

売れ残りの1鉢でしたが、捨てるのは忍びないので植えたものの、その言葉を体現したような、出荷当時の鉢花から大きく形を変え、様々な困難を乗り越え、たくましさと生命力を感じる唯一無二の姿になりました。

 

 

(渡辺 均)

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