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例年11月はこの作業!
サフランの採花の月です。今年の猛暑の影響でサフランの芽の動きが例年より早いようです。
サフラン球根の棚栽培
9月に納品された130㎏弱の球根を育苗トレイに隙間なく詰め、台車に並べ、光が入らないように銀マルチで覆いました。それから1ヶ月半ほど経過した状態が上の画像です。白い芽がいっせいに伸びています。
この方法は、露地栽培と違って天候に左右されることなく、腰を屈めることもなく花(雌ずい・めしべ)の収穫が可能です。棚栽培は狭い場所で集約的な作業ができますが、そうは言っても、開花期間は長くても2週間ほどですので、その間に摘み取り作業が集中してしまいます。あと1週間ほどでその修羅場がやってきます・・・・・。
(渡辺 均)
11月3日(月・祝)10時~14時は、年に1回のセンター祭の日です。大学で収穫された農作物の即売会などが開催されます。私は花のブースで花の販売のお手伝いです。
さて、先週は2024年の7月に収穫され、約1年間保存されていたオタネニンジンのタネを播きました。猛暑のせいか、2025年産のタネの入手の目途は立っておりませんが、1年間保存したタネの発芽能力の確認もあり、播いてみることにしました。
昨年の今頃に芽切りが完了したタネを乾燥させ、2℃の冷蔵庫で保管を続けておりました。それを取り出して容器に取り分け霧吹きでしっかり灌水した後、15℃の暗黒条件に置くと1週間ほどで発根が始まります。
発芽処理
およそ1週間後、白い根が出てきました
発根が始まったタネをピンセットで拾い上げ、根を傷つけないように1粒ずつプランターとポットに播きました。このような方法で播くと5日ほどで出芽してきます。さらに生育の揃った苗を得ることができます。
1粒ずつ根の向きを見ながら播いていきます
生育の揃ったオタネニンジン苗
揃った苗を得るためには、細かな実験データとノウハウの積み重ねがとても重要になってきます。また、毎年タネが入手できなくなることを考えると長期保存と良苗生産技術の確立がますます重要になってきます。
(渡辺 均)
4月から開講していた園芸学科3年生の「栽培・育種学専門実習」の花卉専攻の実習では、ペチュニアを使って育種目標を立て、交配・採種・播種・育苗・選抜・増殖(苗生産)・販売(母の日駅前販売)を行なっていますが、先日、その2次選抜を行ないました。すでに15回の実習は終了していますので、この実習を履修し、当研究室に分属された学生さんに選抜をして貰いました。
1次選抜はポット苗の状態で花色や花型、草姿を基準に選抜して貰いましたが、2次選抜は母の日向けの鉢花として適性も加味して選抜を行ないました。例年、母の日の前日に柏の葉キャンパス駅構内で学生さんに販売して貰いますので、50鉢の中から母の日のギフトとして、「売れそうなもの」、「売りたいもの」を選んで貰いました。
50鉢の中から選抜開始!
立ち性大輪
這性中輪
学生さんにとっては初めての経験ですが、私では残さないような花色が高評価だったりで、見ているだけでも興味深いものでした。最初にシャーレからセルに小さな苗を移植した時は、約1300本でしたが、残されたのはたった8鉢になりました。選ばれた株は追肥と切り戻しをして、12月に最終選抜(芽吹きや株立性)を行ない、挿し芽を行なって母の日向けの苗づくりを行なう予定です。世界で一つだけの花を作り、贈るための作業が続きます。
(渡辺 均)
今年の3月のブログでアボカドの挿し木についてご紹介しましたが、その続報です。
2025年3月10日のブログ ~アボカドの挿し木~
https://naeseisan2.blogspot.com/2025/03/blog-post_10.html
国産のアボカドに注目が集まっていますが、一方で定植用の苗が足りず、需要に応えきれていないのが現状です。そのためには、耐寒性のある品種の台木の安定生産が必要です。そこで、挿し木で台木用の苗が生産できないかと、数年前から試行錯誤を行なっています。
今年は、昨年の方法を改善し、ロングポットを使って挿し穂(休眠枝)を長めに調整し、発芽室内にLED灯を取り付けて歩留まりの向上を試みました。
新葉の展開
発芽室内でも強光下で管理ができたため、発根と新葉の展開が昨年より早まり、また、大きな苗を得ることができました。耐寒性のある‘メキシコーラ’や‘エッティンガー’では、この方法である程度の数の苗が得られそうです。
それでも、挿し木をしてからポット上げができるまでに5か月ほどを要しましたので、今後は育苗期間をどれだけ短かくするかが次の課題になりそうです。
(渡辺 均)