2014年7月28日月曜日

大量のタネまき

すでに以前のブログでご紹介しているように花卉・苗生産部では機械を使用した大量生産の実習も行っています。今日の学部3年生の花卉専門実習は、高度化セル成型苗生産利用システム内の播種ラインを使ってパンジーの播種を行ないました。外は35℃の猛暑ですが、私たちが行っている作業はすでに秋~冬に出荷するポット苗のことです。

今日の実習で播種する種子数はおよそ50,000粒です。今日の学生さんは10人ですが、手で1粒1粒播いてもとうてい数時間の実習で播ききれる種子量ではありませんね

まず、播種ラインの個々の装置の働きと簡単な操作方法を解説し、それから実際に播種を行ないました。セルトレイは512穴の白色の硬質セルトレイ、品種はナチュレシリーズの4品種を使用しました。


播種機の解説


ドラムシーダーに種子を投入


いったん、播種ラインからセルトレイを取り出し、1粒ずつセルの真ん中に播種されていることを確認します。


各セルの真ん中にあるのがパンジーの種子



その後、再び播種ラインにセルトレイを戻し、バーミキュライトによる覆土、灌水を自動で行ない、トレイ自動積み上げ装置によって発芽台車に積み込まれます。トレイ自動積み上げ装置から発芽台車を外し、乾燥を防ぐため台車にラップを巻いていきます。これはすぐに発芽させるのではなく、発芽の揃いと発芽率を高めるため、5℃で20日間低温処理をするために行う作業です。


大きなラップで発芽台車を包みます



5℃の発芽室に台車ごと入れて20日間の低温処理を行ないます。


今日の実習はここまでですが、その後は8月中旬にラップを外し、20℃の発芽室に入れて発芽させます。今日播種したパンジーは11月中旬にポット苗として出荷される予定です。

このような播種ラインを使用した生産実習ができるのは、おそらく大学ではここだけです。花卉生産においても効率化や省力化が世界的に求められており、播種装置の操作や苗生産の流れを実際に理解することができるのは、学生さんにとっても大切なことだと思います。




  (渡辺均)




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