昨年の暮れに、ある方からアボカド台木の苗生産ができないか相談を受けました。国産のアボカドの人気が高まり、苗の供給が追い付いていないとか。もちろん、スーパーで売っているアボカドの種子を播いて苗を作れば良いわけではなく、耐寒性のある品種を台木に使わないと、国内では上手く育ちません。これまで、挿し木をしても切り口は膨らみ、カルス化はするけど発根する前に枯れてしまっていたそうで・・・・・。
そう相談されれば、何とか挿し木を成功させたくなるもの! さっそくお引き受けすることになりました。今年の2月に耐寒性のある品種の枝を送って頂き、鹿沼土を充填した育苗箱を使い、挿し穂の長さを10㎝程度に調整し、天芽挿しと管挿しの両方で挿し木を行ないました。
挿し木されたアボカド(天芽挿し)
挿し木後、ほぼ毎日灌水を行ない、時おり微量要素を与えました。しばらくすると新しい芽が伸び始め、もともと着いていた葉はすべて落ちましたが、挿し木をしてから5か月目ほどで育苗箱の底から白い根が見え始めました。
発芽室内で管理すること7か月! ようやくポットに移植できそうな大きさにまで生長してきました。残念ながら管挿しはほぼ全滅してしまいました。側芽が伸長する前に多くの挿し穂が枯れてしまいました。
発根したアボカド
3.5号ポットに移植して40本弱の苗を得ることができました。通常の挿し木よりもかなりの時間がかかり、歩留まりもそれほど高くはありませんでしたが、挿し木で増やせないわけではないことがわかりました。来年もという依頼があれば、今年の結果を踏まえ挿し木の腕をさらに上げたいと思います。
(渡辺 均)
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