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花卉・苗生産部のハウス内では、ペチュニア‘さくらさくら’、‘おゆきちゃん’、‘桃色吐息’の花が咲き始めました。
ペチュニア‘さくらさくら’
ペチュニア‘おゆきちゃん’
ペチュニア‘桃色吐息’
今ごろからペチュニアの出荷? 時期的に遅いのでは? と思われるかも知れません。そのとおりですね。
これらの株は、ポット苗や鉢花の出荷を目的に栽培しているものではなく、セル成型苗を生産するための親株用として管理されているものです。
では、なぜ花を咲かせているかというと、管理が追い付かなくて咲かせてしまった(?)のではなく、品種本来の株や花の特性をその親株が持っているかを確認するためなのです。
親株は、培養器の中でウイルスフリー苗として維持され、そこから今年の5月に取り出して挿し芽で殖やしてきましたので、培養変異や枝変わり、ウイルス等への感染が発生していることも考えられます。そのチェックのためです。
学部2年生の実習でハウス内に入ると、学生さんから「わぁ~ きれい!」と声をあげられますが、その理由を説明し、そういう管理も一連の生産の中で行なっていることも納得してもらいます。
それぞれの品種の特性を確認したら、さらに切り戻しをして分枝を促し、年末以降のセル成型苗の挿穂用の親株として準備を整えます。
皆さんがこの親株から殖やされたポット苗や花壇に植えられた花を見るのは来年の春以降ですが、来年の準備がもうすでに着々と進んでいます。
(渡辺 均)
こんにちは。学部4年の栗田です。
例年は9月頃に多く発生する台風が今頃になって来ているのか、最近は台風が多いですね。
台風などの災害は「備えすぎ」くらいがちょうど良いと思うので、皆さんも十分に気をつけてお過ごしください。
先日、3年生の取り木実習にTA(ティーチングアドバイザー)として参加しました。
TAという3年生を指導する立場ですが、私自身も学ぶことが多く、とても有意義な時間となりました。
そのときの実習の様子
取り木とは、栄養繁殖の方法の一つで、植物体に傷をつけ、その部分からの発根を促し、新たな株を作成する方法です。
取り木は親木の生育を維持したまま出来るため、比較的リスクが少なく増やすことが出来ます。
取り木を行っている様子
詳しい方法は「手軽にふやせるさし木・株分け・とり木・つぎ木・種まき(監修:渡辺均)」を参照してみてください。
自宅にある観葉植物など、増やしたい木があれば、是非挑戦してみてください。
(学部4年:栗田)
どこからともなくキンモクセイの花の香りが漂う季節になりました。穏やかな秋を感じます。
さて、先週は共同研究の仕事の関係で香川県へ行ってきました。その帰りに、農水省の方とご一緒に高松市内にある黒松の盆栽生産者を訪ねました。
平松春松園 http://syunsyouen.com/
平松春松園は千葉大時代の同級生が4代目として後を継ぎ、100年以上も続く盆栽生産者です。園を訪ねるのは15年ぶりです。5年前にも高松でお会いしたのですが、マツよりも赤ちょうちんに誘われて・・・。
園内には樹齢が100年を超す重厚な盆栽から小品まで多くの盆栽が所狭しと並べられています。
香川県高松市は日本一の松の盆栽生産地として有名です。その歴史は古く、気候や土壌が適していたことから、およそ200年前から栽培が始まったと言われています。現在では、世界的なBONSAIブームもあり、販路は欧州やアジアなど世界中に広がっているそうです。今月からは、EUで人気の高い黒松の盆栽の輸出が解禁されたそうで、今後、輸出量が増えることが期待されています。
バックヤードには地植えされ、鉢に入れられる前の黒松が管理されています。根回しをしながら、少しずつ鉢上げされ、各々の木の特性を見ながら時間をかけて一鉢一鉢、個性のある商品が作られていきます。とても息の長い仕事ですね。それにしても、この制限された鉢での植物の管理はとても大変です。夏場では、一日に2~3回は灌水をするそうで、一回でも水やりを忘れると、数十年、100年の植物がダメになってしまいますから・・・。先代から受け継いだ緊張感と責任の重さも感じます。
一方で、今後は日本国内での劇的な需要を期待することができないこともあり、生産者の高齢化と減少が進み、いまだに平松さんが地域では最年少であり部会長とのことです。また、海外での盆栽生産も急激に進んでいることから、今後の当地での盆栽生産はかなり厳しい状況に追い込まれるのではないかと危惧されています。
そこで、平松さんは栽培管理の負担が少ない冬場にヨーロッパに出かけ、各国で技術講習会を開き、日本の盆栽の普及に努められています。海外の盆栽界では超有名人なのだそうです。また、昨年、自宅の母屋を解体し、長期滞在型の研修施設を新築し、新型コロナウイルスが蔓延する前までは、海外から研修生を受け入れていたそうです。現在は、人の移動ができない状況ですが、1名の方が研修生を受けていました。
平松さんは、盆栽生産者の4代目として30年近く家業を続けられて来られましたが、その技術の向上には終わりが無いと仰っておりました。真の盆栽の素晴らしさやその技術の奥深さを世界中の方々に理解して頂き、広めていくことが日本の盆栽の唯一の生き残り策と考えていらっしゃいました。本当に頭が下がります。一方で、日本の花卉生産は?
と考えると、文化や産業の面から考えると、まだまだできることが沢山ありそうですね。
(渡辺 均)
こんにちは、学部4年の大森です。
気温も一気に下がり、過ごしやすい季節になりましたね。
今回はタラノキについてお話しします。
タラノキ(Aralia elata)はウコギ科の木本植物です。皆さんにとってはタラの芽としてなじみ深い植物かと思います。
先日池上先生から薬草園のタラノキの実が熟しているとの話を伺い、黒沼先生と収穫を行いました。
これがタラノキの実です(写真撮るのが下手ですいません...)
そしてこれが収穫後の写真です。
ここから果肉や果皮を洗い落としていきます。
すると中からこんなに小さな種がたくさん出てきました!
最後に、新聞紙に種を広げて乾燥させます。
実はタラノキの実は熟しているときは洗いやすいのですが、時期を逃してしまうと乾燥して固くなって種子が取り出しにくくなってしまいます。
やはり何事も今回のようにタラタラせずに行動するのが大事ですね。
(学部4年:大森)